がんは、生涯で2人に1人がかかるといわれるほど身近な病気です。がんになる原因には、喫煙や飲酒、食事内容などさまざまなものがあります。
そのため、なかには食事を通じてがん予防をしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし、がん予防に良い食べ物を調べるとさまざまな情報が出てきてしまい、何を食べればよいのかわからず困っている方もいるでしょう。
そこで今回は、がん予防に良い食べ物について詳しく解説します。
がんの主な原因や食事以外に効果的な対策などもあわせて紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
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がんの主な原因
がんは、日頃の生活習慣や感染などさまざまな要因が重なり発症するとされています。ここで、がんの主な原因を解説します。
喫煙・飲酒が多い
たばこの煙には、約70種類の発がん性物質が含まれています。たばこを吸うと、発がん性物質はすぐに肺まで届き、そのあと全身の臓器へと運ばれます。
このような過程で、DNAに傷が付けられることががんになる原因です。
実際、がんになった男性の24%、女性の4%はたばこが原因とされています。※1
飲酒量の多さもがんになる確率を左右する要因のひとつです。アルコールに含まれるエタノールと、エタノールの分解でできるアセトアルデヒドには発がん性があります。
WHOの発表によると、頭頸部がん・食道がん・肝臓がん・大腸がんの発症リスクが高まるようです。
1日平均2~3合程度の飲酒でがんの発生率1.4倍、3合以上飲む方では発生率は1.6倍になるといわれています。※2
飲酒と喫煙の両方おこなう方は飲酒量の増加に伴いがんの発症率が上昇するとされており、1日2~3合程度の飲酒する方のがんの発生率は1.9倍に対し、1日平均3合以上飲む方は2.3倍まで上がることがわかっています。※2
食べ物・栄養素が偏っている
日頃の食生活も、がんの発生に大きく関わっています。塩分過多の場合は胃がん、野菜や果物の摂取量が少ないと肺がんになる可能性が高いです。
また、熱すぎる飲み物や食べ物は食道がんのリスクを高めます。さらに、牛肉や豚肉など動物性食品への偏りは大腸がんや乳がんの大きな要因になるとされています。
運動をしていない
身体活動量が低いと、大腸がん・乳がんのリスクを高めるといわれています。実際、仕事やプライベートで身体をよく動かしている方はすべてのがんの発生率が低いです。
座り仕事かつ運動習慣のない方は、普段の生活に少しずつ運動を取り入れましょう。
免疫力の低下
がんは、ウイルス・細菌などへの感染が原因となるケースも多いです。女性では1番、男性でも2番目に多いがんの原因は感染だといわれています。※3
感染が原因で発症しやすいがんには、胃がん・肝がん・子宮頸がんなどが挙げられます。
感染は、慢性的なストレスや睡眠不足、運動不足などで免疫力が低下している方に生じやすいです。
ストレスの解消・適度な運動など、免疫力が低下しないように意識した生活を送ることが大切です。
がん細胞が好む食べ物・飲み物
前項で、がんの原因には食生活も大きく関係していると説明しましたが、どのような食材が良くないのかわからない方もいるでしょう。
ここからは、がん細胞がとくに好む食べ物・飲み物を紹介します。
赤身肉・加工肉
1つ目は、赤身肉や加工肉などの動物性食品です。動物性食品は、大腸がん・乳がん・前立腺がんのリスクを高めるといわれています。
ここでは、動物性食品の具体的な種類を紹介します。
牛肉・豚肉・ラム肉
赤身肉には、牛肉・豚肉・ラム肉などが該当します。これらの食品に含まれる動物性タンパク質は分解しにくいため、食べ過ぎると代謝に負担がかかります。
また、四足歩行の動物の脂肪はLDLコレステロールを増加させるため、がんの発症率が高まりやすいです。
さらに、赤身肉に含まれているへムと呼ばれる色素や、動物性タンパク質の加熱により生成される複素環式アミン・多環式アミンは腸にダメージを与えます。
これにより、大腸がんのリスクが増大するといわれています。
ソーセージ・ハム
ソーセージやハムなどの加工肉には、鮮度維持や防腐のために硝酸塩や亜硝酸塩などの化学物質が利用されています。
このような化学物質は腸の細胞にダメージを与える可能性が高いです。長期にわたり食べ続けているとがんのリスクが高まるとされています。
塩分過多の食べ物
塩分の高い塩鮭・いくら・塩辛などの塩蔵品も、がん細胞が好む食べ物のひとつです。
塩蔵品とは、魚介類などの腐敗が進みやすい食材を食塩に漬けて長期保存できるように加工された食品です。
このような塩分濃度の高い食べ物を摂りすぎると、胃がんのリスクが高くなりやすいといわれています。ここでは、とくに塩分濃度の高い食材を紹介します。
塩鮭
塩鮭には甘口・辛口の2種類がありますが、辛口の方が塩分濃度は高いです。
塩鮭の種類 | 塩分量 |
---|---|
甘口 | 3%以下 |
辛口 | 6%程度 |
食べるのであれば、辛口よりも甘口がよいでしょう。1〜1.5%の食塩水に浸すと塩が抜けやすいため、塩分を抑えたいときには塩抜きもおこなってみてください。
いくら
いくらは鮭の卵で、抗酸化作用・免疫力向上に役立つビタミン・亜鉛・銅などが多く含まれています。しかし、鮭の卵を塩漬けにして造られているため塩分濃度は高めです。
いくらの塩分量は、100gあたり2.3g程度とされています。コレステロールも100gあたり480gと1日の摂取目安量を超えているため、食べ過ぎには注意が必要です。※5
塩辛
塩辛はイカの筋肉や肝臓に食塩を使用して熟成させた食品で、低塩分塩辛と伝統的な塩辛の2つに分かれています。塩分濃度は、低塩分塩辛かどうかにより大きく異なります。
イカ塩辛の種類 | 塩分濃度(100gあたり) |
---|---|
低塩分イカ塩辛 | 5%程度 |
伝統的なイカ塩辛 | 10%程度 |
1日の食塩摂取量の目安は男性7.5g未満、女性で6.5g未満です。※7 そのため、伝統的なイカ塩辛の場合、100gの摂取で1日の食塩摂取量を超えてしまいます。
選ぶときには、低塩分イカ塩辛を選ぶとよいでしょう。
アルコール
アルコールが分解されるときに発生するアセトアルデヒドには、発がん性があるといわれています。そのため、飲みすぎには注意が必要です。
がんの発症リスクと飲酒量の因果関係 ※8
がんの種類 | 純アルコール量 |
---|---|
口腔がん・喉頭咽頭がん・食道扁平上皮がん・大腸がん・ | 30g/日以上 |
肝臓がん・胃がん・肺がん・膵臓がん | 45g/日以上 |
飲酒量の見極めには、純アルコール量の把握が役立ちます。純アルコール量の計算式は、次のとおりです。
純アルコール量(g):飲酒量(mL)×アルコール度数/100×0.8 ※8
男性は23g/日未満、女性は男性の1/2~2/3程度が適量とされています。また、週2回以上は休肝日を作ると安心です。※8
ここでは主なアルコールの種類ごとの度数や適切な量などを紹介します。
ビール
麦芽・ホップ・水に酵母を加え、発酵させて造られたアルコール飲料です。アルコール度数は、平均5%とされています。
ほかのアルコールに比べてアルコール度数は低いですが、飲みやすいため過剰摂取に注意が必要です。
500ml程度の飲酒で純アルコール量20gに達するため、男性は500ml程度、女性は160~250ml程度に留めるとよいでしょう。
果実酒
果実または果実及び水を原料に発酵させて造られており、アルコール度数が1%以上のものを果実酒と呼びます。
アルコール度数は数%程度の低いものから、10%を超える高いものまで幅広く存在しています。※9
度数が高い場合、少量で純アルコール量の目安を超えてしまうため選ぶ際には度数の低いものにしましょう。
日本酒
日本酒は、日本産の米を使用して造られたもので、アルコール度数は平均15%とされています。
180ml飲んだ場合、純アルコール量は180×15%×0.8=21.6gになります。そのため、男性の場合は180ml程度、女性は60~100ml程度に留めましょう。
がん予防に良いとされている食べ物・飲み物
前項では、がんになりやすい食べ物・飲み物を紹介しました。ただ、食材のなかにはがん予防に良いものも数多くあります。
ここからは、がん予防に良い食べ物・飲み物を詳しく解説します。
野菜・果物
1つ目は、野菜や果物です。野菜や果物に含まれているビタミンA・ビタミンC・食物繊維・カロテン・ミネラルは、がん予防に効果的とされています。
野菜は1日350g、果物は50gの摂取が推奨されています。※10
推奨の基準を満たせるよう、日頃の食事に野菜や果物を積極的に取り入れることが大切です。
食物繊維が豊富な野菜・果物
食物繊維は、不溶性食物繊維・水溶性食物繊維の2種類にわかれています。不溶性は便のかさを増す役割、水溶性は便を柔らかくする働きを持っています。
そのため、不溶性・水溶性のどちらもバランス良く摂取しましょう。ここで、不溶性食物繊維・水溶性食物繊維を含む野菜・果物を紹介します。
食物繊維の種類 | 目標摂取量 |
---|---|
不溶性食物繊維 | キャベツ・レタス・ほうれん草・エリンギ・干し柿・干しいちじく など |
水溶性食物繊維 | かぼちゃ・春菊・きんかん・アボカド・プルーン など |
不溶性・水溶性のどちらも含む食品 | ごぼう・にんじん・キウイフルーツ・かき など |
食物繊維の目標量は、男性21g以上、女性18g以上です。※11
食物繊維は不足しがちな栄養素であるため、積極的な摂取を心がけましょう。
βカロテンが豊富な野菜・果物
βカロテンには抗酸化作用があり、体内でビタミンAに変換される皮膚・粘膜の健康維持や免疫力を保持に役立ちます。
βカロテンが豊富な野菜や果物は、次のとおりです。
βカロテンが豊富な野菜 | にんじん・かぼちゃ・パセリ・春菊 など |
βカロテンが豊富な果物 | あんず・マンゴー など |
βカロテンの摂取量が多い方ほど肺がんのリスクは低いとされているため、できる範囲で普段の食事に取り入れてみてください。
全粒粉が豊富な食べ物
全粒粉を使った食品は、糖尿病・呼吸器疾患・がん・脳卒中など、さまざまな病気の発症率・死亡率を低下させる効果があるとされています。
ここで、全粒粉が豊富な食べ物を紹介します。
玄米
玄米は、精白されていないお米のことです。籾から籾殻のみ除去し胚芽・果皮・種皮などを残した状態となっており、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれています。
ここで、100gあたりの栄養素を白米と比較してみましょう。
玄米 | 白米(うるち米) | |
---|---|---|
食物繊維 | 3g | 0.5g |
カルシウム | 9mg | 5mg |
マグネシウム | 110mg | 23mg |
ビタミンB1 | 0.41mg | 0.08mg |
ビタミンB2 | 0.04mg | 0.02mg |
ナイアシン | 8mg | 2.6mg |
葉酸 | 27µg | 12µg |
上記を見てわかるとおり、玄米の方が白米よりも豊富な栄養素を含んでいます。そのため、たまに白米を玄米に置き換えてみるとよいでしょう。
全粒粉入りのパン
全粒粉は、小麦の胚乳・外皮・胚芽を除去せずにすべて含めた状態で粉にしたものです。玄米同様、ビタミン・ミネラル・食物繊維が多く含まれています。
6枚切りの100%全粒粉入りのパン1枚には、約40gの全粒粉が使用されています。そのため1食に2枚のパンを食べれば、食物繊維の半分を摂取可能です。
カリウムは通常のパンに使われる強力粉の4倍、マグネシウムは6倍程度の量が含まれています。
鉄分・ビタミンB1・亜鉛などほかの栄養素も豊富であるため、日頃パンを食べる習慣のある方は全粒粉入りのパンに置き換えるのもおすすめです。
海藻類
もずく・わかめなどの海藻類には、フコイダンや豊富なミネラルが含まれています。フコイダンは海藻に含まれるぬめり成分のことで、抗がん作用があるといわれています。
もずく
もずくは海藻類のなかでもとくにフコイダンを多く含んでおり、がん予防に適している食べ物です。ほかにも、食物繊維・ナトリウム・カリウム・マグネシウム・ヨウ素などが含まれています。
わかめ
わかめはフコイダンのほか、ミネラル・食物繊維・ビタミンなど豊富な栄養成分を含んでいます。ただし、わかめは100gあたり8,500µgのヨウ素が含まれており、食べ過ぎると甲状腺機能低下症という別の病気の発症リスクが上昇するため注意が必要です。※13
昆布
昆布には水溶性食物繊維のアルギン酸・フコイダンのほか、脂肪の蓄積を抑えるフコキサンチン、胃腸の働きを活性化する効果のあるグルタミン酸などが含まれています。
飲み物
がん予防に良いものには、飲み物もあります。ここでは、そのなかでも主要な2つの飲み物を紹介します。
緑茶
緑茶に最も多く含まれているカテキンには、抗酸化作用があります。体内の活性酸素を抑制し、がん細胞の発生・増殖を抑えてくれるためがん予防に効果的です。
緑茶のカテキンは、80度以上のお湯に溶けやすい性質があります。そのため、80度以上の熱湯を使用してお茶を淹れれば、より多くのカテキンを摂取できます。しかし、カテキンの量が多くなるほど渋味は増すため注意が必要です。※14
天然由来の野菜ジュース
野菜ジュースもがん予防に効果的な飲み物です。がん細胞は塩分を利用し免疫細胞からの攻撃を防御しているため、できる限り塩分を控えることががん予防につながります。
塩分の排出に役立つ主な栄養素は、カリウムとポリフェノールです。カリウムとポリフェノールは、野菜や果物に多く含まれています。
野菜を使って料理を作るのもよいですが、ジュースの方が簡単かつ栄養素を効率よく摂取可能です。野菜ジュースは、1日300~500m程度を目安に飲むとよいでしょう。※15
免疫力を高めてがん予防をするための食事方法
ここまでがん予防に良い食材を紹介してきましたが、食材にばかり気を配っていても、食べ方や量なども気を付けなければ予防効果が薄れてしまいます。
ここでは、がん予防に良い食事の方法について解説します。
バランスのよい食事
1つ目は、バランスの良い食事を心がけることです。2023年9月時点では、がんを確実に防止できる単一の食材は見つかっていません。
また、がん予防に良いとされる食品だとしても過剰摂取により、がん以外の病気の発症リスクを高めてしまうこともあります。
栄養素をまんべんなく摂取できるよう、バランスの良い食事を意識しましょう。
塩分を控える
がん予防は、塩分摂取量を抑えることも大切です。1日の塩分摂取量の目安は、男性7.5g未満、女性6.5g未満とされています。
常に薄味を心がけ、いくらや塩辛など塩分濃度の高い食品はできる限り控えて目安の摂取量を超えない程度にほどよく摂取しましょう。
加工肉・赤身肉を控える
赤身肉や加工肉は、大腸がんのリスクを上昇させるというデータが出ています。牛肉・豚肉・ラム肉などの赤身肉は、1週間で500g以内に抑えましょう。※16
ハムやソーセージ・ベーコンなどの加工肉の摂取は、できる限り控えると安心です。
食事とともに免疫力を高めてがん予防をする方法
がん予防のためにできることは、食事以外にもいくつかあります。ここでは、食事以外でのがん予防の方法を詳しく紹介します。
適度な運動
身体活動量が高い方は、すべてのがんの発症リスクが低い傾向にあるとされています。普段あまり身体を動かしていない方は、無理のない範囲で運動を始めてみましょう。
推奨されている活動量の目安は、次のとおりです。
- 歩行もしくは歩行と同程度の活動を1日60分程度
- 1週間に60分程度は、早歩きやジョギングなど息がはずんで汗をかく程度の運動を実施
- 65歳以上の場合は、強度関係なく身体を動かす活動を毎日40分程度実施
※17
上記を目安に、無理のない範囲で活動量を増やしてみてください。
睡眠をよくとる
睡眠もがん予防には重要な要素とされています。睡眠不足になると、がん細胞と戦う免疫細胞が減少し、がんを促進する遺伝子に影響を与える可能性が高いです。
そのため、睡眠が十分に取れていない方はがんになりやすいといわれています。
実際、睡眠時間が6時間以下の方は7時間以上の方に比べて、がんの発症リスクが40%も増加したという研究結果もあります。※18
日中は屋外で自然の光を浴びる、15時以降は昼寝をしない、午後のカフェイン摂取はできる限り避けるなど良質な睡眠を取れるように工夫してみましょう。
ストレスフリーの生活を心がける
ストレスは体内の活性酸素を増加させる働きを持っているため、ストレスを感じると発がんが促進されるといわれています。
さらにストレスは免疫力を低下させるため、ストレスの多い環境下にいる方ほどがんになりやすいです。
実際の研究でも自覚的ストレスが高い方は自覚的ストレスが低い方に比べ、がんにかかるリスクが11%上昇したという結果が出ています。※19
ストレスは、睡眠不足・多忙・職場や学校での人間関係などさまざまな要因から生じるものです。
規則正しい生活・良質な睡眠、自身に合ったストレス解消法を見い出すなどしてストレスフリーな生活を心がけましょう。
がんのリスクを早期発見するためには「マイクロCTC検査」がおすすめ
マイクロCTC検査は血中に漏れだしたがん細胞そのものを捉え、個数を明示する検査です。これにより、全身のがんのリスクが明確にわかります。ここでは、マイクロCTC検査の特徴やポイントを紹介します。
マイクロCTC検査の特徴
まずは、マイクロCTC検査にある特徴を解説します。
脅威の特異度94.45%
特異度とは、がんではない方に陰性の結果が出るという正確性のことです。
マイクロCTC検査では、がんに関する世界有数の研究治療施設「MDアンダーソンがんセンター」が開発したCSV:細胞表面ビメンチン抗体を利用しています。
これにより、特異度94.45%の高い精度を実現しています。※20
採血のみでOK!全身のがんリスクをチェック
マイクロCTC検査で必要なのは、採血のみです。1回の採血で、血液がん以外のすべてのがんのリスクを高い精度で把握できます。
上皮間葉転換した悪性がん細胞を捕捉
がん細胞は増殖する過程で血管とがん細胞をつなげるため、新生血管と呼ばれる独自の血管を作り出します。
さらに初めは上皮性のがん細胞ですが、上皮間葉転換を経て他のリンパや血管などに転移できる能力を持つ間葉系のがん細胞に進展形質変化するとされています。
マイクロCTCで確認できるのは、血液中にもれ出た悪性度の高い間葉系のがん細胞です。間葉系のがん細胞を直接捉え、悪性度の高いがん細胞の有無を確認できます。
マイクロCTC検査のおすすめポイント
全身のがんを調べる検査には、マイクロCTC検査のほかにもPET-CTやMRIなどさまざまな手法があります。
そのため、マイクロCTCの良さがいまいちわかっていない方もいるでしょう。ここで、マイクロCTC検査にある魅力を紹介します。
時間に余裕がなくても検査可能
従来の全身がん検査には、CTとMRI主体の2種類となっていました。しかし、どちらの検査を通しても全身のがん検査ができるわけではありません。
そのため全身のがんのリスクを調べてもらいたい場合、検査終了までに10時間以上かかるケースも少なくありません。
対して、マイクロCTC検査は採血のみであるため数分程度で検査は終了します。そのため、仕事や家事・育児などで普段時間的な余裕があまりない方でも受けやすい検査です。
検査費用が他の検査に比べ安価
マイクロCTC検査は、従来の全身がん検査に比べて料金を安く抑えられるのもポイントです。従来の全身がん検査は、CTとMRI検査をあわせて20万円を超えるケースが多いです。
さらに肺がん・胃がんなどはCTやMRI検査ではわからない項目もいくつかあります。
そのため全身のがんを調べるには追加で検査を受けなければならないうえ、料金も30万円を超えるケースが多いです。
しかし、マイクロCTC検査でかかる金額は198,000円(税込)です。※20
20万円を超えない料金で、従来より精度の高い検査を受けられるのは大きな魅力といえるでしょう。
確定診断前の判断材料にも活用できる
PET-CTやMRI検査によりがんの疑いがあると診断された場合、確定診断が行われます。確定診断は、がんが疑われる組織の一部を採取して顕微鏡で調べるものです。
しかし、部位によって組織を取り出せないところもあります。
マイクロCTC検査は、悪性度の高いがん細胞が身体にあるのかを把握できる検査です。
そのためマイクロCTC検査にて陽性であれば、疑いのあるがんが良性か悪性か判断できる大きな材料となります。
マイクロCTC検査に関するよくある質問
最後に、マイクロCTC検査に関してよくある質問へ回答します。
他の検査と比べて安全性は大丈夫?
従来の全身がん検査ではレントゲンや放射性薬剤の使用による放射線被ばくがありました。しかし、マイクロCTC検査でおこなうのは1回の採血のみです。
放射線被ばくを受けることは一切ありません。そのため、ほかの全身がん検査に比べて安全といえます。
どの年代でも検査を受けることは可能?
マイクロCTC検査には、年齢制限はありません。子どもから、がんリスクの高い高齢者まで受けられます。
どのくらいの頻度で検査する必要がある?
がんは、半年~1年でステージ1から2や3へと急速に進行するケースもあります。できる限り早い段階で見つけられるよう、半年~1年程度の頻度で定期的に受けましょう。
まとめ
今回は、がんの主な原因からがん予防に良い食べ物まで詳しく解説しました。がんは栄養の偏りや喫煙・飲酒量の多さ、免疫力の低下などが主な原因とされています。
そのため、がん予防には健康的な生活習慣を身に付けることが大切です。
がん予防に良い食べ物には食物繊維・βカロテンが多い野菜や果物、全粒粉が豊富に含まれた食品、海藻類などが挙げられます。
普段の食事に少しずつ取り入れ、幅広い栄養素を過不足なく摂取できるようにしましょう。
ただし、がん予防のために食事や睡眠、運動など一通り気を付けていたとしてもがんになる可能性はあります。
マイクロCTC検査は、全身のがんのリスクを高精度で割り出せる検査です。
1回の採血のみで全身のがんのリスクをチェックできるため、定期的に受けてがんを早期発見できるようにしましょう。
※本記事の情報は2023年9月時点のものです。
〈参考文献〉
※1:がん情報サービス
※2:国立研究開発法人 国立がん研究センター
※3:がん情報サービス
※4:一般社団法人 大日本水産会 魚食普及推進センター
※5:NORTH DISH
※6:日本食品微生物学会雑誌
※7:特定非営利法人 日本高血圧学会
※8:日本健康マスター検定
※9:梅田紀彦 ・国税庁醸造試験所
※10:がん情報サービス
※11:大塚製薬
※12:日本食品標準成分表2020年版(八訂)第2表
※13:日本わかめ協会「まるまる摂れる!わかめの成分表」
※14:伊藤園
※15:日本経済新聞
※16:一般財団法人 防府消化器病センター
※17:がん情報サービス
※18:オーソモレキュラー医学会
※19:国立研究開発法人 国立がん研究センター
※20:マイクロCTC検査