早期発見のために知りたい大腸がんの症状とは?検査方法や生存率についても解説

大腸がんは、早い段階で発見・治療すれば、5年生存率はほぼ100%と非常に高い確率で根治が可能です。

しかし、大腸がんの自覚症状を知らず、発見が遅れるケースは少なくありません。

本記事では、大腸がんの概要・原因・症状をはじめ、大腸がんを早期発見するポイント、検査方法・治療法を詳しく解説します

大腸がんについての知識を深めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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大腸がんとは?

大腸がんとは、大腸に発生するがんです。

大腸がんの50%以上は、結腸の左半分にあるS状結腸と、便を貯留する直腸に発生し、良性のポリープががん化する場合と、正常な粘膜から直接がんが発生するケースがあります。※1

ここからは、大腸がんの概要・原因・症状を詳しく解説します。

患者数と生存率

大腸がんは、患者数が最も多いがんです。

毎年、15万人以上が大腸がんと診断されており、男性の10人に1人が、女性の12人に1人が、生涯で大腸がんになるリスクがあるといわれています。※2

また、大腸がんのステージ別の5年生存率は、下記のとおりです。

ステージ1ステージ2ステージ3ステージ4
5年生存率(相対生存率)98.8%90.9%85.8%23.3%
参考:全がん協部位別臨床病期別5年相対生存率(2011-2013年診断症例)

大腸がんのステージ1・2の場合、9割以上が治癒可能であるため、5年生存率は100%に近く、一方でステージ4になると5年生存率は著しく低下します。

大腸がんの原因

ここで、大腸がんの原因につながる危険因子を紹介します。

  • 食生活
  • 運動不足
  • 喫煙・飲酒
  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)
  • 家族歴

日本の大腸がんの罹患数が増えた大きな原因は、食生活の欧米化です。

また、運動不足により腸の働きが悪くなると、腸内で発がん物質にさらされる時間が増すため、大腸がんを発症しやすくなるといわれています。

喫煙者の大腸がんの発生率は1.4倍です。※3

飲酒についても同様で、1日のアルコール摂取量が15g増えるごとに、大腸がんのリスクは10%増えると推定されています。※4

そのほか、炎症性腸疾患や家族歴も大腸がんの発症と深く関係しています。

大腸がんの主な自覚症状

大腸がんは、初期の自覚症状が少なく、進行するとさまざまな身体の異変が現れます。大腸がんの主な自覚症状は、下記のとおりです。

  • 血便:便に赤黒い血が付着している、または真っ赤な血が出る
  • 排便習慣の変化:便が通過する道が狭くなるため、便秘や下痢が生じる
  • 残便感:直腸の内腔が狭くなると、便の排泄後も便意をもよおす
  • 貧血:がん部位から慢性的に出血しているため、貧血を起こす
  • 腹痛や嘔吐:腸閉塞を合併し、便が出ないことで腹痛や嘔吐の症状が現れる

一つでも当てはまる場合、大腸がんが疑われます。早めに医療機関を受診しましょう。

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大腸がんを早期発見するための検査方法

大腸がんの早期発見につながる検査方法は、下記の4種類です。

  • 便潜血
  • 大腸内視鏡
  • CTコロノグラフィー
  • カプセル内視鏡

次章では、それぞれの検査方法について詳しく解説します。

便潜血検査

便潜血検査とは、便の中の血液反応を調べる検査です。腸内の出血の有無を確かめるためにおこないます。

目に見えない僅かな出血の検知が可能なことから、大腸がんや大腸ポリープの発見に有効です。食事制限や検査中の苦痛はなく、便の採取は自宅でおこなえます。

国が推奨する大腸がん検診の検査項目にも定められており、40歳以上を対象に、1年に1回の検査が推奨されています。

大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査は、便潜血検査に異常がみられた場合におこなう最初の精密検査です。肛門から内視鏡を挿入し、大腸の全部位を観察してがんやポリープの有無を確認します。

がんやポリープの場所や大きさにより、そのまま切除も可能です。また、必要に応じて病変の組織を採取し、病理検査をおこないます。

食事制限や下剤の服用が義務づけられていますが、近年では検査時の苦痛に配慮し、お腹の張りを軽減する炭酸ガスや、麻酔または鎮静剤を使用する医療機関も増えています。

CTコロノグラフィー

CTコロノグラフィーは、大腸を詳しく調べるCT検査です。

炭酸ガスで大腸を膨らませたうえでCT撮影をおこない、専用のコンピューターで画像を3D処理し、がんやポリープの有無を調べます

CTコロノグラフィーは、内視鏡が届かない場所も観察できることが特徴です。

また、大腸内視鏡検査より服用する下剤の量が少なく、検査の所要時間が短いため、身体的な負担も少ないでしょう。

しかし、すべての医療機関でCTコロノグラフィーを導入しているわけではありません。

カプセル内視鏡

カプセル内視鏡は、超小型カメラが内臓されたカプセル型の内視鏡を飲み込み、腸の内部を撮影する検査方法です。

カプセルは使い捨てタイプで、1日程度で自然に肛門から排出されます。

検査時の痛みはもちろん、下剤や鎮静剤も不要であり、医療被ばくの心配もないことから、身体的な負担が少ない検査といえます。

一つのカプセルで消化管すべての観察はできません。小腸用と大腸用のカプセルがあり、保険適用が可能です。

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大腸がんの早期発見ならマイクロCTC検査

マイクロCTC検査は、大腸がんをはじめ、全身のがんリスクの早期発見につながる検査方法です。

増殖の過程で、血中に漏れ出したがん細胞を直接捉えるため、従来の画像検査より早い段階でがんのリスクがわかります

また、特異度が94.45%と高精度であるため、従来のスクリーニング検査と比べて正確性に優れている点も、マイクロCTC検査の特徴です。※6

ここからは、マイクロCTC検査の概要と検査方法を紹介します。

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1回5分の血液検査で全身のがんリスクを判定

マイクロCTC検査は、1回5分の採血のみで全身のがんリスクを判定する血液検査です。

仕事・家事・育児などで忙しく、なかなか健康診断やがん検診、人間ドックを受けられない方でも、気軽に自身のペースで検査を受けられるでしょう。

また、薬剤を服用する必要がないため、副作用を心配せずに検査が受けられることも、マイクロCTC検査のメリットの一つです。

身体の負担を最小限に抑えながら、スピーディーかつ、信頼できるがんのリスク検査を受けたい方は、マイクロCTC検査を活用しましょう。

全国各地のクリニックで受診可能

マイクロCTC検査は、全国各地のクリニックで受診が可能です。

現在、マイクロCTC先進医療研究所の所長、太田剛志氏が院長を務める「代々木ウィルクリニック」をはじめ、全国156ヶ所のクリニックでマイクロCTC検査を導入しています。※6

マイクロCTC検査は、マイクロCTC公式サイトから簡単に予約が可能です。

クリニック検索にて、住居地や勤務地など、都合のよい場所の医療機関を選択し、採血・検査予約へ進みます。

必要事項を入力のうえ、採血の希望日を第1希望から第3希望まで設定して申し込み終了です。担当者から連絡があり、予約が完了します。

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大腸がんの治療法

大腸がんを早期に発見した場合、内視鏡による切除手術が可能です。

通常、内視鏡治療は、粘膜や粘膜下層にとどまっている早期がんに実施します。

腹部の開腹やと腹腔鏡の手術と比べて手術時間が短く、日帰り~数日間の入院で済むため、日常生活への影響も最小限に抑えられるでしょう。

次章では、内視鏡による大腸がんの切除手術と、治療後の注意点を紹介します。

内視鏡による切除手術

大腸がんの内視鏡による切除手術には、主に3つの方法があります。

治療法特徴
内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)内視鏡のワイヤー(スネア)で病変を固定し、高周波電流で焼き切る
内視鏡的粘膜切除術(EMR)高周波電流で病変の周辺粘膜を切開し、病変を取り除く
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)生理食塩水やヒアルロン酸ナトリウムなどを注入し、病変を電気メスで切除する

内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)は、15mm以内の隆起した病変に対しておこないます。日帰り手術が可能です。

内視鏡的粘膜切除術(EMR)は、2cm未満の小さい病変に対する切除方法です。一部3~4泊の入院が必要になるケースもあります。

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は、EMRで切除が難しい、2cm以上の病変を切除する方法で、1週間程度の入院が必要です。

治療後の注意点

大腸がんの治療後は、患部からの出血や、食道・胃に穴が開く穿孔、腸閉塞などの合併症が起こる可能性があります。

吐き気・嘔吐、頭痛、めまいなどの症状が現れた際は、医師に相談しましょう。

また、大腸がんの再発を防ぐために、タンパク質・糖質・塩分の多い食事や、食物繊維が多く含まれている食材、アルコールの摂取量に気をつけましょう

そのほか、毎日の生活に30分程度の運動を取り入れて、適正体重を保つよう心がけることも大切です。

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大腸がんに関するよくある質問

最後に、大腸がんに関するよくある質問を紹介します。

大腸がんになりやすい方の特徴は?

大腸がんの発症には、生活習慣が深く関係しています

  • 動物性脂肪の多い肉類や加工肉を多く摂り、野菜・果物・魚の摂取量が少ない
  • 運動不足であり、肥満、または適正体重を超えている
  • 喫煙やお酒を飲む習慣がある

上記に該当する方は、大腸がんになりやすいといえます。

また、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)や、大腸ポリープの既往がある方、大腸がんを患った家族がいる方も、大腸がんになりやすい傾向にあります。

大腸がんを予防する方法はある?

大腸がんを予防するためには、下記の生活習慣を心がけることが大切です。

  • バランスのよい食生活
  • 身体活動・運動習慣
  • 適正体重の維持
  • 節酒
  • 禁煙

大腸がんの予防に効果的な野菜・果物・イモ類・豆類など、食物繊維が含まれている食材を積極的に摂取し、加工肉の摂取量は減らしましょう。

運動には、大腸の動きを活発にし、腸内の有害物質の排出を促して大腸がんのリスクを下げる効果があります。

太りすぎ・痩せすぎは、大腸がんのリスクを高めるため、予防には体重の管理が重要です。

節酒や禁煙も大腸がんの予防に効果的です。1日あたりのアルコール摂取量は、23gを超えないよう気をつけて、禁煙しましょう。

内視鏡検査前に気をつけるべき点は?

内視鏡検査は、大腸全体をよく観察するために、下剤で腸内を空にしてからおこないます。

便が残っている場合、検査の精度が低くなり、がんやポリープの見落としにつながる可能性があります。

便秘症の方や、大腸に便が残っていると指摘された方は、下剤の量を調整する、数日前から下剤を服用するなどの工夫が必要です。

内視鏡検査を受ける前に、医師・看護師に相談しましょう。

まとめ

本記事では、大腸がんの概要・症状や、大腸がんを早期発見するポイントなどを解説しました。

大腸がんは、日本人の患者数が最も多いがんである一方、早期に発見した場合の5年生存率は100%に近く、完全に治るケースもあります。

しかし、大腸がんは自覚症状が乏しいため、血便、排便習慣の変化、残便感、貧血、腹痛、嘔吐などの症状が現れた際は、すぐに医療機関を受診しましょう。

医療機関を受診する時間がない方や、検査を受けることに抵抗がある方には、マイクロCTC検査がおすすめです。

マイクロCTC検査は、1回5分の採血のみで、大腸がんをはじめとする全身のがんリスクが明確になる先進的な検査です。

全国の提携クリニックで受診が可能であることから、仕事や家事の合間、お出かけのついでにも検査が受けられます。

大腸がんの早期発見・早期治療のために、定期的に検査を受けましょう。

〈参考サイト〉
※1:日本消化器がん検診学会全国集計委員会|平成26年度消化器がん検診全国集計
※2:国立がん研究センター|がん種別統計情報 大腸
※3:国立がん研究センター がん対策研究所|お酒・たばこと大腸がんの関連について
※4:国立がん研究センター がん対策研究所|飲酒と大腸がんリスク
※5:マイクロCTC検査 | 血中のがん細胞を捕捉するがんリスク検査
※6:マイクロCTC検査|クリニック一覧

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