がんの疑いを指摘されて生体検査(生検)を受けたとき、いつ診断結果が出るのか、また、がんが見つかる確率について知りたい方は多いでしょう。
本記事では、がんの生体検査(生検)の概要から、診断が出るまでの期間や結果を待つ際の注意点、生体検査のがんが見つかる確率・リスクなどを詳しく解説します。
がん検診や健康診断などの判定により生体検査を受ける方や、医師に生体検査を提案された方は、ぜひ参考にしてみてください。
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がんの生体検査(生検)とは?
がんの生体検査(生検)とは、がんの確定診断に重要な精密検査の一つです。
メスや針などを使用して、がんが疑われる臓器や組織の一部を取り、顕微鏡で詳しく観察して、腫瘍が良性なのか悪性なのかを判別する、重要な検査です。
手術や内視鏡検査の際に、一部の組織を採取する場合や、超音波検査やX線検査などをおこないながら、体外から細い針で組織を採るケースがあります。
次章では、がんの生体検査(生検)について詳しく解説します。
病理医による精密検査
がんの生体検査(生検)は、病理医による精密検査です。
病理医は、病理診断をおこなう専門の医師です。
疑わしい組織を、顕微鏡で40~400倍の倍率に拡大したうえで、豊富な知識や経験を活かしながら、腫瘍の性質や範囲などを判断し、がんの病理診断につなげています。
また、がんの治療方針を固めるうえでも、病理医は重要な役割を担っています。
数日~2週間程度の期間を要する
がんの生体検査(生検)の診断結果が出るまでには、数日~2週間程度の期間を要します。
まず、病変を詳しく調べるためには、検体のガラス標本をつくることが必要です。
手術室や検査室などで採取した検体を、たんぱく質の変性を防ぐホルマリン液の中に入れて組織を固定します。
病理医が病変の重要な部分を切り出したあと、一定の固さを保つための前処理をしたうえで、薄切りにしてスライドガラスに乗せ、特殊な液で染色し、標本ができあがります。
ここではじめて、病変の性質(良性か悪性かの判断、感染症や転移の有無など)の観察が可能です。
がんの生体検査(生検)は、さまざまな工程や処理が必要であるため、早くても3~5日程度かかります。
主治医による、病理診断書の確認と診断を含めると、結果説明まで2週間程度かかります。
生体検査でがんが見つかる確率は?
ここで、生体検査をはじめとする精密検査でがんが見つかる確率と、確定診断が出るまでの注意点を紹介します。
すでに検査を受けた方はもちろん、これから検査を受ける方もぜひ参考にしてみてください。
精密検査によるがん発見率
がん検診や健康診断などで、がんの疑いがある場合「要精密検査」と判定されます。
生体検査をはじめとする精密検査による、がんの発見率は下記のとおりです。
部位 | 精密検査受診者 | がんが発見された数 | がんの発見率 |
---|---|---|---|
胃がん | 168,218人 | 2,523人 | 1.50% |
肺がん | 62,193人 | 1,381人 | 2.22% |
大腸がん | 286,815人 | 7,943人 | 2.77% |
子宮頸がん | 80,882人 | 1,355人 | 1.68% |
乳がん | 176,836人 | 7,336人 | 4.15% |
精密検査によるがんの発見率は、1.50~4.15%と決して高い数値ではありませんが、とくに自覚症状が乏しい初期のがんは、精密検査の受診が非常に重要です。
精密検査の内容は、部位により異なりますが、胃がん、大腸がんの場合は、内視鏡で臓器の内部を観察したうえで、疑わしい病変の生体検査をおこないます。
肺がんは、胸部CT検査と生体を併用し、子宮頸がん・乳がんの場合は、各種検査と細胞診をおこない、確定診断につなげます。
確定診断が出るまでの注意点
生体や画像検査などの精密検査の確定診断が出るまで、「がんと診断されたらどうしよう」と考え込まないようにしましょう。
少しでも安心したいからと、インターネットで情報を集めても、悪い情報ばかり目につき、余計不安な気持ちになる方も少なくありません。
過度な不安・ストレスは、不眠やうつ症状を引き起こす恐れがあります。できる限り普段と同じ生活を意識するよう心がけ、検査結果を待つことが大切です。
がんの生体検査が不安ならマイクロCTC検査を!
がんの生体検査が不安な方には、マイクロCTC検査がおすすめです。
マイクロCTC検査は、がん細胞の検出において、特異度94.45%と非常に高い精度を誇る「CSV(細胞表面ビメンチン)」抗体を使用した血液検査です。※1
血中に漏れ出したがん細胞そのものを捉え、個数までをも明示します。
ここからは、生体検査におけるリスクとともに、マイクロCTC検査の魅力と受診場所を紹介します。
生体検査におけるリスク
生体検査には、重篤な症状や合併症のリスクがあります。
胸部CTを使用した生検の場合、気胸をはじめ、肺出血・血胸、空気塞栓、意識消失などの症状や、局所麻酔下によるアレルギー、神経や臓器の損傷、感染などの恐れがあります。
また、針を刺した穴から、がんが広がるケースもゼロではありません。
マイクロCTC検査は、1回4ccの血液を採取するのみで、全身のがんリスクを調べる血液検査です。
身体に影響を与えるリスクがないため、安心してがんのリスク検査を受けたい方は、マイクロCTC検査を活用しましょう。
短時間で全身のがんリスクを診断
マイクロCTC検査は、1回5分の短時間で全身のがんリスクを診断するため、忙しい方でも手軽に検査を受けられる点が大きな魅力です。
従来の検査方法で、全身のがんリスクを調べるためには、非常に多くの時間と費用がかかります。
下記は、PET検査とマイクロCTC検査の比較表です。
所要時間 | 検査費用 | |
---|---|---|
PET検査 | ・検査の6時間前から絶食 ・検査全体で2~3時間 | 男性:234,800円(税込) 女性:264,800円(税込) |
マイクロCTC検査 | ・1回5分 | 198,000円(税込) |
PET検査の検査自体は20~40分程度です。
しかし、検査前に薬剤を注射したあとは1時間ほど安静にしたり、検査後も体内の放射性物質が軽減するまで待機したり、すべての工程を含むと全体で2~3時間程度かかります。
また、PET検査はブドウ糖の代謝状態を正確に捉える必要があるため、検査前6時間は絶食が必要です。
マイクロCTC検査の場合、1回5分の採血のみで終了するため、事前の準備はもちろん、検査後は速やかに帰宅できます。
検査着に着替える必要もないため、クリニック滞在時間は30分程度です。
全国のクリニックで検査が可能
マイクロCTC検査は、全国のクリニックで検査が可能です。現在、42都道府県156件のクリニックがマイクロCTC検査を導入しています。※2
近隣のクリニックはもちろん、出張先や転勤先でも検査を受けたいエリアで受診ができます。
予約は、マイクロCTC検査の公式サイトより、来院するクリニックと採血・検査の希望日時を選択して完了です。
検査の予約や結果確認は、公式サイトのマイページにログインする必要があるため、はじめての方は新規登録が必要です。
がんの生体検査に関するよくある質問
最後に、がんの生体検査に関するよくある質問を紹介します。
要精密検査の判定を受けた方や、医師から生検を提案された方は、ぜひ参考にしてみてください。
生検は手術をともなう?
生検には、いくつかの種類があり、必ずしも手術がともなうわけではありません。
おもな生検の種類は、下記のとおりです。
経皮的針生検
超音波、X線、CTを用いながら、針を身体の表面から差し込み、細胞や組織を採取する方法です。
内視鏡下生検
内視鏡を管腔臓器(食道、胃、大腸、気管、気管支、咽頭、喉頭、胆管など)に挿入し、細胞や組織を採取する方法です。
外科的生検
手術にて腫瘍の一部を切除して細胞や組織を採取します。また、摘出した腫瘍から生検をする場合もあります。
痛みを感じる?
生検にて組織を採取する際は、局所麻酔もしくは全身麻酔を使用するため、痛みを感じるケースは少ないです。
経皮的針生検後は、針を刺した場所や周辺に痛みや黒ずみが生じることがありますが、自然に治るでしょう。
内視鏡下生検では、内視鏡を挿入する際に苦痛がともなう場合が多く、医療機関により身体の負担を軽減するための鎮静剤を使用するケースがあります。
がん検診のメリット・デメリットは?
がん検診の最大のメリットは、がんによる死亡を防ぐことです。
がんは、早期に発見し、適切な治療をおこなえば根治が望めます。しかし、多くのがんは、初期の自覚症状に乏しいため、発見が遅れるケースが少なくありません。
定期的にがん検診を受診すれば、がん死亡の低下につながります。
また、がん検診で「異常なし」と診断されれば、健康の不安を抱えることなく、安心して生活できる点も、メリットの一つです。
しかし、がん検診にはデメリットがあることも事実です。
実際にがんであるものの、精密検査が不要と判定される「偽陰性」は、治療の遅れにつながります。
一方、がんではないにもかかわらず、不必要な精密検査を受ける「偽陽性」や、治療の必要性がないがんを治療する「過剰診断」は、身体的・精神的に大きな負担になります。
まとめ
本記事では、がんの生体検査(生検)の概要をはじめ、診断が出るまでの期間やがんが見つかる確率を解説しました。
生体検査(生検)は、がんの確定診断につながる精密検査の一つです。また、がんの治療方針を固めるうえでも、重要な検査といえます。
しかし、生体検査(生検)には重篤な症状や合併症のリスクがあることも事実です。
安心かつ高精度の全身のがんリスク検査を受けたい方には、マイクロCTC検査がおすすめです。
マイクロCTC検査は、1回5分の採血のみで全身のリスクがわかる血液検査です。副作用や合併症の心配は一切ありません。
また、PET検査と比べて、検査の時間・費用の負担がかからないことも、マイクロCTC検査の魅力です。
がんの早期発見・早期治療に、マイクロCTC検査を活用しましょう。
〈参考サイト〉
※1:マイクロCTC検査 | 血中のがん細胞を捕捉するがんリスク検査
※2:マイクロCTC検査|クリニック一覧