がんと生活習慣病の関係は?がん予防のための健康習慣も解説

日本人の2人に1人は、一生のうちにがんを発症するといわれています。

がんの原因にはさまざまなものがありますが、原因の一つとして生活習慣病が注目されています。

この記事では、がんと生活習慣病の関係をはじめ、生活習慣によってがんのリスクがどのくらい高くなるか、がん予防に有効な生活習慣の改善法などを詳しく解説します

健康診断で生活習慣病を指摘された方はもちろん、生活習慣の乱れにより、今後がんになるのではないかとお悩みの方も、ぜひ参考にしてみてください。

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がんと生活習慣病

生活習慣病は、がん・脳血管障害・心疾患・糖尿病・高血圧性疾患などが含まれ、以前は成人病と呼ばれていた病気です。

これらの病気が、食事・喫煙・飲酒・運動などの生活習慣と密接に関係していることがわかり、生活習慣病と呼ばれるようになりました

日本人の死因トップ3はがん、脳血管障害、虚血性心疾患の生活習慣病が占めており、1位のがんは30.1%と2位の心疾患15.8%の約2倍です。

参考:厚生労働省:死因順位(第5位まで)別にみた年齢階級・性別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合

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生活習慣によるがん罹患の割合

喫煙、飲酒、塩分の多い食事によってがんにかかる割合がどの程度高くなるかを解説します。

データは国立がん研究センターがおこなった大規模な疫学調査である多目的コホート研究に基づいています。

参考:多目的コホート研究(JPHC Study) | 国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト

喫煙とがん罹患

喫煙によって罹患するリスクが上がるのは肺がんのみではなく、喉頭がん、食道がん、胃がんなど10種類のがんです。

たばこを吸う人のがんの発生率は、吸わない人と比べて男性は1.6倍、女性は1.5倍にも及びます。

男性が発症するがん全体の29%、女性が発症するがん全体の3%はたばこが原因です。

日本では毎年約48万人の人ががんにかかっていますが、そのうちの約9万人は喫煙が原因です。

飲酒とがん

飲酒とがんの関係について、国立がんセンターが40~59歳の男女約7万3000人を対象に10年間追跡調査したデータによると、追跡期間中、対象者のうち約3,500人が何らかのがんにかかりました

お酒の量が1日に日本酒2合以下の人と比べると、1日平均2合以上3合未満の人のがんの発生率は1.4倍、1日平均3合以上の人は1.6倍高いです。
(日本酒1合と同じアルコール量:焼酎0.6合、ビール大ビン1本、ウイスキーダブル1杯)

上の結果をもとに同センターは、1日2合以上を10年間飲み続けたことが原因でがんになる割合は13%と推定しています。

塩分過多の食事とがん

塩魚、干魚、魚卵などの塩蔵食品の高摂取によって何らかのがんのリスクが高くなりました。しかし、塩分摂取によるリスク上昇はみられませんでした。

これは塩分・塩蔵食品の摂取量とがん・循環器疾患の発生率との関連を、45~74歳の約8万人を対象に10年間追跡調査した結果で、調査対象者は、がんや循環器疾患にかかったことのない人です。

追跡期間中に4,476人が何らかのがんと診断され、2,066人に循環器疾患(脳卒中・心筋梗塞)の発症が確認されました。

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日本人に必要な生活習慣改善

がんにかかる原因は、原因不明なケースに加え、生活習慣、感染症があります。

そのうち、自発的に予防・対策できるのは生活習慣と感染症です。

日本人のがん全体のなかで生活習慣または感染症が原因のがんは、男性では43.4%、女性では25.3%と推計されます。

がんの予防に重要な生活習慣は「改善可能な5つの生活習慣」と呼ばれる、禁煙・節酒・食生活・身体活動・適正体重の維持です。

また、がんの原因となる感染症には、ピロリ菌、肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルスなどがあります

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がん予防のための生活習慣

生活習慣の改善が、がん予防のおいてどのくらいの効果があるのかを解説します。

禁煙

禁煙の効果を、約32万人を対象に平均13年間追跡調査した結果、禁煙してから10年後には、肺がんのリスクが約半分にまで減少すると示されました。

また、口腔がん、咽喉頭のがん、食道がん、子宮頸がん、膵臓がん、膀胱がんのリスク低下が確認できました。

禁煙年数が21年以上のグループの追跡調査では、そのあとのがんのリスクが生涯非喫煙者と同じレベルになることも証明されています。

節酒

日本人男性を対象とした研究から、1日あたりのアルコール摂取量が、日本酒2合未満の人に比べると、2合以上の人で40%程度、3合以上で60%程度、がんになるリスクが高くなることがわかりました。

時々しかお酒を飲まない人と1日平均2合未満の人の間には、リスクの差が見られなかったため、節酒のポイントは1日に日本酒2合未満に抑えることだといえます。

日本酒2合は、ビール大ビン2本、焼酎1.2合、ウイスキーダブル2杯にあたります。

飲酒はとくに肝細胞がん、食道がん、大腸がんと強い関連がみられました。

女性は男性ほどはっきりした結果は出ませんでしたが、飲酒によって乳がんのリスクが高くなることが示されています。

また、喫煙者が飲酒をすると、交互作用で食道がんやがん全体の発症リスクがとくに高くなることがわかっています。

食生活の改善

食物繊維を含む食品は、大腸がんの発症リスクを下げる効果があると評価されています。

がんのリスクを下げる可能性が大きいとされる食品には下記があります。

  • デンプン質を含まない野菜(口腔がん、咽頭がん、喉頭がん)
  • にんにく(大腸がん)
  • 果物(口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、肺がん)
  • カルシウムを含む食事(大腸がん)
  • コーヒー(肝臓がん、子宮体がん)

反対に大腸がんのリスクを上げる指摘されている食品は、牛・豚・羊などの赤身肉や加工肉などです。

塩蔵食品および塩分の高い食品は、胃がんや咽頭がんのリスクを高める可能性があるとされています。

運動

国立がん研究センターの研究報告によると、仕事や運動などでよく体を動かす人ほど、がんになるリスクが低下していました。

とくに男性は大腸がん、女性は閉経後乳がんが、身体活動量の高い人ほどリスクが低下しました。

厚生労働省が推奨する身体活動量は次のとおりです。

  • 18~64歳:毎日60分程度のウォーキングまたは同じくらいの強度の運動をする。加えて毎週60分、息がはずみ、汗をかく程度の運動をする
  • 65歳以上の高齢者:強度を問わず、身体活動を毎日40分おこなう

また、すべての世代・年齢に、現在の身体活動量を少しでも増やすことと運動習慣をもつことを推奨しています。

運動ががんのリスクを下げる理由としては、肥満の解消、インスリン抵抗性の改善、免疫機能の増強などがあると考えられています

適正体重の維持

肥満によって、食道がん、すい臓がん、肝臓がん、大腸がんなど多くのがんのリスクが高くなることがわかっています。

閉経後乳がん、子宮体部がん、腎臓がんも、肥満がリスク要因です。

一方で、アジア人を対象とした研究結果から、痩せすぎもがんのリスクを高めることが指摘されています。

これまでの研究によって、がんによる死亡のリスクを下げるためには、肥満度の指標であるBMI値を男性は21~27に、女性は21~25に保つことが必要です。

BMI値の計算方法は、体重(kg)÷身長(m)の2乗です。自身の適正体重を目標に、体重管理を心がけましょう。

感染症の検査

細菌・ウイルスの感染症が引き起こす、がんの種類は下記のとおりです。

細菌・ウイルス
がんの種類
B型・C型肝炎ウイルス肝臓がん(肝がん)
ヘリコバクター・ピロリ菌胃がん
ヒトパピローマウイルス子宮頸がん

肝臓がん(肝がん)の約70%はC型肝炎ウイルスが、約20%はB型ウイルスが深く関与しています。

参考:東京慈恵会医科大学|肝細胞癌とは

一度も検査を受けたことがない方は、保健所や自治体が委託する医療機関で実施している無料検査を受けましょう。

ヘリコバクター・ピロリ菌に感染していると、胃がんを発症する確率が明らかに高くなります。ピロリ菌陽性者の胃がんの発がんリスクは、陰性者の5倍にも及ぶため、定期的な検査の受診が重要です。

参考:国立がん研究センター|ヘリコバクター・ピロリ菌感染と胃がん罹患との関係

ヒトパピローマウイルス(HPV)は、子宮頸がんの危険な因子です。科学的根拠が認められた細胞診とともに、HPV検査を受けましょう。

感染が認められた場合でも、適切な治療をおこなえばがんの予防につながります。

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定期的な検査には「マイクロCTC検査」

マイクロCTC検査とは、血液中に悪性度の高いがん細胞が流れ込んでいないかを調べる検査です。

従来のがんスクリーニング検査とは異なり、がん細胞そのものを捕捉し、その数まで明示する画期的な検査法として注目されています。

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がんの早期発見が可能

マイクロCTC検査は、浸潤・転移するリスクが高い間葉系がん細胞のみの検出が可能です。

がん細胞は1mmくらいの大きさまで増殖すると、その一部が血液中に漏れ出します。血液中にがん細胞が見つかった場合、体のどこかに増殖中のがん細胞が潜んでいる可能性が高いといえます。

がん細胞には、悪性度の低い上皮性がん細胞と、悪性度の高い間葉系がん細胞が存在します。

上皮性がん細胞は、血液中に漏れ出しても、浸潤・転移する前に免疫で退治されるため、治療が不要なケースも少なくありません。

マイクロCTC検査は上皮性がん細胞を検出せず、悪性度の高い間葉系がん細胞のみを検出し、がんのリスクを正確に明示できます。

1回5分で手軽に受けられる!

マイクロCTC検査は、準備時間を含めて5分ほどの採血で終わる血液検査です。採血前の絶食も必要ありません。

また、CTや大腸カメラなど複数の検査をしなくても、全身のがんリスクを検査できる点がマイクロCTC検査メリットです。

検査によって血液中に間葉系がん細胞が検出された場合、体内に悪性度の高いがん細胞が増殖している可能性が高いことを示しています。

特異度94.45%の高精度

どのようながん検査にも、ある程度の割合で偽陽性や偽陰性の可能性がありますが、マイクロCTC検査は特異度94.45%の高精度で、偽陰性を排除します。

特異度とは、陰性の人を正しく検出する能力のことです。特異度94.45%なら、陰性と判定された10,000人のうち9,445人は間違いなく陰性ということになります。

この高精度は、検体の中にある間葉系がん細胞の個数まで明示するマイクロCTC検査の能力によって担保されています。

がん検査の必要性は感じているが、仕事が忙しくてさまざまな検査を定期的に受ける時間が取れない方におすすめします。

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まとめ

日本人の死因の1位であるがんは、生活習慣病の側面が大きい病気です。

喫煙・飲酒・食生活・運動などの生活習慣の改善は、がんのリスクを減らすことにつながります。

栄養バランスのよい食事を心がける、減塩を目指す、毎日体重をチェックするなど、できることから生活習慣によるがんの予防法を実践しましょう。

食べ物・飲み物をはじめとする食生活や、運動・喫煙などの生活習慣の改善と並行して、定期的ながん検査も重要です。

定期的にがんリスクを調べたい方には、採血のみで全身のがんリスクがわかるマイクロCTC検査をおすすめします。

がんは、進行すると治療が困難になり、生存率が低下します。マイクロCTC検査を活用し、がんの早期発見を目指しましょう。

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