「がんを発症し、突然日常が奪われる日が来るのではないかと怖い」
「がんの痛みや治療の苦しさを味わうことが怖い」
上記のような不安をかかえていないでしょうか。
がんは日本人の死因第1位であり、多くの方が恐怖や不安を感じる病気です。(※1)
本記事では、がんが怖いと感じる場合の対処法や、がんの定期検診が重要な理由などについて解説します。
がんについて正しく理解し、がんに対する不安を軽減したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
参照元(※1):がんの動向|公益財団法人 日本対がん協会
\ 注目のがんリスク検査マイクロCTC検査 /
がんを怖いと感じる方は多い?
がんに対して、「不治の病」「がんが見つかればもう助からない」などのイメージを持つ方も多いでしょう。
とくに、がんと診断された直後や、再発の可能性に対して強い恐怖心を抱く方は少なくありません。
ここでは、人々のがんに対する考えや印象について解説します。
約9割が恐怖を感じている
内閣府による世論調査では、「がんについてどのような印象を持っているか」との質問に対し、90.2%の方が「怖い印象を持っている※」と回答しました。(※2)
近年の医療技術の進歩により、がんを早期発見できる確率や、がんの治療成績は向上しています。
しかし、世論調査の結果から、大半の方が「がんにかかると治らない」「がん=死」などのイメージを持っていることがわかります。
※「怖い印象を持っている」と答えた方の割合49.3%と「どちらかといえば怖い印象を持っている」と答えた方の割合41.0%との合計
参照元(※2):がんに対する印象|調査結果の概要|がん対策に関する世論調査(令和5年7月調査)|内閣府 世論調査
がんを怖いと感じる理由
内閣府による世論調査のデータによると、がんを怖いと感じる理由について、「死に至る場合があるから」と回答した方が80%程度と最多でした。(※3)
次いで60%程度の方が、がんが怖い理由として「がんそのものや治療による痛み」「治療における家族や友人への負担」「高額な治療費に関する不安」などを挙げています。(※3)
参照元(※3):がんを怖いと思う理由|調査結果の概要|がん対策に関する世論調査(令和5年7月調査)|内閣府 世論調査
がんは本当に怖い病気?
がんは深刻な病気ではあるものの、過度に恐れる必要はありません。
日本人の死因第1位の病気ではあるものの、近年はがんを早期発見、早期治療できる可能性が高まり、生存率も向上しています。
死因第1位の病気
厚生労働省が発表している令和5年の人口動態統計月報年計によると、日本人の死因の第1位はがんであり、令和5年の全死亡者に占める割合は24.3%です。(※4)
がんの部位別の死亡率を見ると、男性では肺がん、大腸がん、胃がんが上位を占め、女性では大腸がん、肺がん、すい臓がんが多いことがわかります。(※5)
がんで死亡する日本人が多い理由には、高齢者の人口が増加したことや、食生活の欧米化をはじめとする生活習慣の変化も影響していると考えられます。
参照元(※4):① 死因順位|(2)死因|令和5年(2023) 人口動態統計月報年計(概数)の概況|厚生労働省 10P
参照元(※5):図8 悪性新生物<腫瘍>の主な部位別にみた死亡率(人口10万対)の年次推移|③ 部位別にみた悪性新生物<腫瘍>|令和5年(2023) 人口動態統計月報年計(概数)の概況|厚生労働省 13P
5年生存率は上昇している
がんは、死に至る可能性のある深刻な病気です。
しかし、医療技術の進歩や、早期発見や早期治療の取り組みにより、多くの種類のがんにおいて5年生存率は向上しています。
5年生存率とは、がんと診断された患者が、診断から5年後に生存している割合を示す指標であり、がん治療の効果や医療の進歩を評価するうえで広く用いられています。
すい臓がんや肺がんなど、依然として完治が難しいがんがあることは事実です。
しかし、なかでも胃、肺、大腸、子宮、乳の5種類のがんは5年生存率が高く、がんを発症しても早期発見、早期治療できれば約90%の方で完治します。(※6)
参照元(※6):自分のために、大切な人のために、がん検診を受けましょう!|がんは都民の死因第1位です|がん対策について|東京都保険医療局 東京都多摩立川保健所
がんが怖い・不安と感じる際の対処法
がんの対策で最も重要なのは、定期的にがん検診を受けることです。
多くのがんは、初期段階では自覚症状に乏しいため、定期的な検診でがんを早期に見つけることが大切です。
また、日々の食生活や運動などの生活習慣を見直すことでも、がんへの罹患リスクは小さくできます。
がんは死に至る可能性が高いものの、早期発見や早期治療ができれば、改善する確率が高い病気です。
定期健診を受ける習慣をつけつつ、がんの原因となる生活習慣を避けることで、がんに対する恐怖心や精神的な負担を軽減できるでしょう。
がん検診で早期発見する
がんに対する漠然とした恐怖を軽減するためには、定期的にがん検診を受けることが大切です。
がんは発見が遅れると完治が難しく、死亡率も高い病気ですが、多くのがんは早期発見できれば高い確率で完治するとされています。
がん検診はがん発見の可能性を高める有用な検査ですが、受診率は40%程度とさほど高くありません。(※7)
多くのがんは、初期段階では自覚症状がないため、何かしらの自覚症状を感じた段階では、すでにステージが進行して思うように治療できない可能性があります。
がん検診の受診によりがんを早期発見できれば、がん治療の選択肢が広がり、身体的、経済的負担も軽減できるでしょう。
参照元(※7):未受診理由|がん検診によるがんの早期発見|大阪国際がんセンター がん対策センター
生活習慣を改善して予防する
がんの発生と生活習慣には深い関わりがあることをご存じでしょうか。
実際に、日本人男性のがんの約40%、日本人女性のがんの約25%において、発症に生活習慣や感染症が関与しているとされています。(※8)
がん予防の観点において、改善すべきだとされている生活習慣は次のとおりです。(※9)
<日本人のためのがん予防法>
- 禁煙する
- 節酒する
- 食生活を見直す
- 体を動かす
- 適正体重を維持する
- 感染症の検査を受ける
喫煙者は非喫煙者に比べて、肺がんをはじめとする、何かしらのがんに罹患するリスクが約1.5倍高まることがわかっています。(※10)
食生活においては、塩分の摂りすぎや野菜の摂取不足などが、がんの発症に関連していることを示すデータもあります。(※11)
また、日本人のがんの原因として女性で最多、男性でも2番目に多いのが「感染」です。(※12)
感染が原因で発症するがんには、ヒトパピローマウイルス(HPV)による子宮頸がんや、ヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)の感染による胃がんなどが挙げられます。
菌やウイルスへの感染によるがんの発症を防ぐためには、ワクチンの接種や定期的な検診の受診などの対策が重要です。
参照元(※8):2. 日本人におけるがんの要因|科学的根拠に基づくがん予防|がん情報サービス
参照元(※9):3. 科学的根拠に根ざしたがん予防ガイドライン「日本人のためのがん予防法(5+1)」|科学的根拠に基づくがん予防|がん情報サービス
参照元(※10):(1)たばこは吸わない|1)禁煙する|科学的根拠に基づくがん予防|がん情報サービス
参照元(※11):3)食生活を見直す|科学的根拠に基づくがん予防|がん情報サービス
参照元(※12):6)「感染」もがんの主要な原因です|科学的根拠に基づくがん予防|がん情報サービス
がんと診断されたらどうすべき?
がんと診断された場合、すぐには受け入れられず、驚きや不安、恐怖を感じる方が多いでしょう。
がんと診断されたら、どうすればよいのでしょうか。
ここでは、がんと診断された際にすべきことについて、具体的に解説します。
セカンドオピニオンを受ける
主治医とがんの状態や治療法などについて話しても、疑問や不安が解消しない場合は、セカンドオピニオンを受けるのも選択肢のひとつです。
セカンドオピニオンとは、診断や治療方針について、主治医とは別の医師から意見を求めることをいいます。
セカンドオピニオンを受けることで、診断結果や治療法の再検討や、疑問や不安の解消につながるでしょう。
セカンドオピニオンは、納得して治療を進めるための患者の権利であり、主治医に遠慮して控える必要はありません。
必ずしもセカンドオピニオンを受ける必要はありませんが、少しでも不安がある場合は、納得できる決断をするために利用するとよいでしょう。
医師と治療法を相談する
がんの治療法には手術や放射線療法、化学療法などのさまざまな選択肢があり、がんの状態や患者の希望に応じて最適な治療法を選ぶ必要があります。
最適な治療法を選択するためにも、治療法について医師と十分に話し合い、疑問や不安がある場合は積極的に質問や相談をしましょう。
がんの治療を受けるのは、ほかでもない自分自身です。
納得して治療を受け、よい結果につなげるためにも、治療効果や副作用、日常生活への影響などについて少しでも不安がある場合は、積極的に相談しましょう。
自身でがんについて調べる
自身でがんや治療法に対する理解を深めれば、医師の説明をより深く理解できたり、適切な質問をして不安を解消できたりするでしょう。
がんに関する情報は、厚生労働省や大学病院などが運営する信頼性の高いウェブサイトや、患者向けのガイドライン、専門書籍を活用して得ることが可能です。
インターネット上には誤った情報も多いため、個人ブログをはじめとする、信頼性の低い媒体の情報はうのみにしないよう注意しましょう。
公的窓口を利用する
がんに対する不安や恐怖、治療に対する経済的な負担などについて相談できる場所として、公的窓口が挙げられます。
たとえば、がんの相談窓口である「がん相談支援センター」では、無料かつ匿名で、がんの診断や治療法をはじめ、経済面や仕事面などに関しても相談可能です。(※13)
具体的な相談内容の例には、次のようなものが挙げられます。
<相談内容の例>
- 治療における脱毛や手術の傷あとなど、外見の変化が心配
- 治療にかかる医療費が心配なため、利用できる制度を知りたい
- がんについて職場へどう伝えたらよいのかわからない
がんに関する悩みや不安を周りの方に相談できず、お悩みの方はぜひ利用してみてください。
参照元(※13):「がん相談支援センター」で相談できることの例と利用者の声|がん情報サービス
マイクロCTC検査は1回5分でがんリスクを判定
がんに対する恐怖や不安を軽減するためには、定期的にがん検診を受けることが重要です。
しかし、全身のがんを調べる際には一般的に、病院で長時間拘束されたり、高額な費用がかかったりします。
忙しくてなかなか病院に行けない方や、高額な検査費用を支払うことに抵抗がある方には「マイクロCTC検査」がおすすめです。
採血のみで全身のがんリスクを診断
マイクロCTC検査は、1回5分の血液検査で全身のがんリスクを評価できる検査です。(※14)
CT検査やMRI検査などの、従来の検査方法で全身のがん検診をする場合、一般的には丸一日以上の時間を要します。
そのため、仕事や子育てなどで忙しく、なかなか病院に行けない方には、簡便に受けられるマイクロCTC検査は非常に有用でしょう。
マイクロCTC検査であれば、従来のがん検査のように検査の数日前から食事制限をしたり、検査薬を飲んだりする必要もありません。
参照元(※14):マイクロCTC検査公式サイト
マイクロCTC検査の仕組み
マイクロCTC検査では、採取した少量の血液のなかから、特殊な抗体を利用して浸潤や転移の恐れがある悪性度の高いがん細胞を見つけます。
一般的に、従来のがん検査では1cm未満のがんは発見できないとされていますが、マイクロCTC検査の場合は、1cm未満の初期のがん細胞でも発見可能です。
がんは1cmの大きさに達すると加速度的に進行するため、がんを1cm未満の初期段階から早期発見できるマイクロCTC検査には大きな価値があるといえるでしょう。
また、従来のがん検査で調べられるがんの種類には限りがある一方で、マイクロCTC検査では、血液がん以外の全身の多様ながんを発見できるメリットもあります。
費用・検査の流れ
CT検査やMRI検査などを用いて全身のがんを調べる場合、一般的に、合計20~30万円ほどの費用がかかります。(※15)
その一方、マイクロCTC検査にかかる費用は198,000円(税込)と、全身のがんを調べられる検査のなかでは比較的安価です。
さらに、全身のがんリスク検査には長時間の拘束を要すことが多いなか、マイクロCTC検査は1回の採血のみで終了するため、検査の所要時間は5分程度です。
採血の針を刺す以外の身体的な苦痛はなく、短時間で検査できるため、ほかのがん検査と比較して非常に受けやすい検査だといえるでしょう。
参照元(※15):国立がん研究センター 中央病院 検査費用
「がんが怖い」に関するよくある質問
ここでは、がんへの恐怖や不安に関するよくある質問について回答します。
- がんの恐ろしさとは何か
- 一番怖いがんは何か
- 癌恐怖症とは何か
がんに対する理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
がんの恐ろしさとは?
がんの恐ろしさは、がんの「浸潤」や「転移」にあるといえます。
「浸潤」とは、がんが周りの正常な細胞や、近くのほかの組織に侵入することをいいます。
一方「転移」とは、一部のがん細胞が血液やリンパ液中に入り込み、ほかの部位や臓器に広がることです。
浸潤と転移によってがんが移動し、元の発生部位を離れても増殖できる点が、がんの恐ろしさだといえます。
一番怖いがんとは?
がんのなかでも早期発見がとくに困難であり、生存率が最も低いといわれているのは「すい臓がん」です。
すい臓は、みぞおちの少し下、胃のうしろ側に位置する臓器で、食べ物の消化や栄養素の吸収、血糖値の調節などにおいて重要な役割を果たしています。
実際に、すい臓がんの生存率は主要ながんのなかで最も低く、がん全体の5年生存率が64.1%であるのに対し(※16)、すい臓がんはわずか8.5%です。(※17)
すい臓がんは数mm程度の大きさでもほかの臓器へ転移しやすいため、初期段階で発見できたとしても、進行がんになっているケースが少なくありません。
参照元(※16 ):MCIJ生存率2009-11のポイント|全国がん罹患モニタリング集計(MCIJ)2009-11年生存率報告 地域がん登録による生存率|国立がん研究センターがん対策情報センター|松田 智大 7P
参照元(※17 ):表1 がん種類別統計情報 膵臓|F3 膵臓癌|東海大学医学部付属八王子病院
癌恐怖症とは?
癌恐怖症とは「がんになっているのではないか」と、過度な恐怖や不安を感じる症状のことをいいます。
たとえば、「ほくろが増えたから皮膚がんに違いない」「胃が痛いのは胃がんになったせいだ」などのように、不調とがんを過度に結びつけて考える傾向があります。
がんの疑いがあると医師に言われたわけではないものの、自身で不安をあおり、恐怖を感じている状態です。
癌恐怖症を克服するためには、病院で検査を受けて正しい診断結果を聞くことや、必要に応じて専門家のカウンセリングなども推奨されます。
まとめ
本記事では、がんが怖いと感じる場合の対処法や、がんの定期検診が重要な理由などについて解説しました。
がんに対する恐怖心を少なくするためには、定期的にがん検診を受ける、がんの発症につながる生活習慣を見直すなどの工夫が大切です。
仕事や家庭のことで忙しく、がん検診になかなか行けないとお悩みの方には、1回5分の採血で全身のがんを検査できる「マイクロCTC検査」もおすすめです。
がんに対する不安や恐怖を感じる場合は、一人で抱え込まず、周りの方や公的機関などの適切なサポートを受けながら、がんと適切に向き合いましょう。