子宮頸がん検診は何歳まで受けるべき?検診の重要性について解説!

子宮頸がん検診は20歳から2年に1回の受診を勧められており、早期発見の観点からも重要です。

本記事では、子宮頸がんの特徴や、検診受診の必要性について解説します。

実際の検診についてや子宮体がんとの違いも解説するため、ぜひ参考にしてください。

1回5分で全身のがんリスクがわかる!※1

採血でがん細胞を捕捉「マイクロCTC検査」

  • 1cm未満の早期がん細胞も捕捉可能
  • がん細胞を直接捕捉・個数まで提示
  • 特異度94.45%の検査精度※2
事前準備 不要
医療被ばく なし
検査費用 198,000円
検査時間 1回5分
※料金はすべて税込価格です ※1.血液がんを除く ※2.陰性時にがんに罹患していない正確性

子宮頚がん検診の重要性について

子宮頸がん検診は、子宮頸がんの早期発見のために不可欠な検診です。

早期に症状の乏しい子宮頸がんは、検診を定期的に受けていればがんの一歩手前で発見できます

子宮頸がん検診による早期発見が治療の成功のために必要です。

理由を本章で解説するため、ぜひ参考にしてください。

子宮頸がんは早期の段階では無症状のことが多い

子宮頸がんとは、腟につながる、子宮の入り口部分である頸部にできるがんのことです。

特徴は早期の段階では無症状なことが多い点です。

進行するとにおいが強い、膿のようなおりものや色のついているなど普段と異なるおりもの、月経以外の出血(不正出血)や性行為時の出血、下腹部の痛みなどの症状が現れます。

子宮頚がんの特徴

大部分の子宮頸がんは、前がん病変を経てから段階的にがんになります。

前がん病変とは、CIN(子宮頸部上皮内腫瘍)やAIS(上皮内腺がん)といわれるがんになる前の状態です。

CINやAISの時期は症状がなく、子宮頸がん検診を契機に発見されることが多く、おりものや出血、痛みもありません。

早期の症状のない段階で、検診で発見できれば、子宮を温存する早期治療が可能な可能性が高まります。

さらに治癒率も高まり、子宮頸がんによる死亡を予防できます。

子宮頸がんの原因はHPV

子宮頸がんの発生には、大半(95%以上)にヒトパピローマウイルス(HPV:Human Papillomavirus)の感染が関連しています。

HPVはありふれたウイルスで、主な感染経路は性交渉です。

性交渉の経験がある女性のうち、50%~80%はHPVに感染していると推計されていますが、実際には、感染しても免疫により排除されることが大半です。

しかしHPVが排除されず感染が続き、感染した細胞が異常な形に変化すると、前がん病変へと進展します。

段階的にがんが進んでいくため、HPVに感染してから子宮頸がんに進行するまでの期間は、約数年~数十年です。

また、喫煙により、子宮頸がん発生の危険性が高まることが知られています。

子宮頸がんリスクの高い方

先述のとおり、子宮頚部へのHPV感染は子宮頚がんのリスクです。

また、子宮頸がん検診を定期的におこなわない女性は前がん病変の発見ができないため、子宮頚がんのリスクが高くなります。

他に次のようなリスク因子があります。

子宮頸がんのリスク因子

  • 多産
  • 性交渉が多い
  • セックスパートナーが多い
  • 初交年齢が低い
  • 喫煙者
  • 経口避妊薬(ピル)を長期服用している
  • 免疫力が低下している

子宮頸がんの5年相対生存率

子宮頸がんの5年相対生存率は76.5%です。

5年相対生存率とは、何らかのがんと診断された方のうち5年後に生存している方の割合が、日本人全体*で5年後に生存している方の割合と比較してどのくらい低いかをあらわしています。

何らかのがんと診断された場合に、治療でどのくらい生命を救えるかについて示す指標です。

子宮頸がんを発症しやすい年齢

子宮頸がんは何歳から検診を受けるべきでしょうか。

本章では子宮頸がんの発症しやすい年齢と、検診の受診率を解説します。

子宮頸がんの年代別発症数

子宮頸がんは、国内で年間約1万が罹患、約2,800人が死亡しており、患者数・死亡者数とも近年漸増傾向です。

他の年齢層に比較して50歳未満の若い世代での罹患の増加が問題となり、とくに20~30歳代の女性が子宮頸がんと診断される確率が増加しています。

2019年の人口10万人当たりの罹患率は、次のとおりです。

年齢25~2930~3435~3940~4445~4950~5455~5960~6465~69
罹患率5.316.226.727.827.826.024.020.921.4

表が示すとおり、25歳から罹患率が増加し始め30代後半から40代がピークです。

ただし、60代の方も罹患率は下がらず、発症する方がいるため、60代の方もがん検診を受け続ける必要があるでしょう。

子宮頸がんの年代別検診受診率

厚生労働省の2019年国民生活基礎調査によると、20代の子宮頸がん検診の受診率は約26%、30~50代は約50%です。

罹患率や死亡率が増加しているにもかかわらず、20代の受診率が非常に低い点が特徴です。

自治体の住民検診の受け方

本章では、子宮頸がん検診を受ける方法の一つ、住民検診を実際どのように受けるのかについて解説します。

住民検診とは、市町村がおこなう対策型検診のことです。

ぜひ参考にして住民検診の受診を検討してください。

住民検診の対象者

厚生労働省によると、住民検診の対象者は次のとおりです。

種類対象者受診間隔
胃がん検診50歳以上2年に1回
子宮頸がん検診20歳以上2年に1回
肺がん検診40歳以上年1回
乳がん検診40歳以上2年に1回
大腸がん検診40歳以上年1回

ほかのがんと比較しても、子宮頸がんはとくに対象年齢が若いです。

好発年齢が低く、早期発見が死亡率を下げるために有効である点を反映しています。

なお、症状のある方は検診の対象とはならないため、検診を待たずに医療機関を受診しましょう。

住民検診の流れ

住民検診を主導しているのは住んでいる地域の市町村です。

がん検診を受ける際は、検診日、予約の必要の有無、予約方法を市町村から郵送されてくる案内や公式サイト、広報誌などで確認します。

予約が必要な場合は予約し、医療機関や検診センターに足を運べば検診を受けられます。

がん検診は、健康な方に対し、精密検査の必要性を判定する目的としています。

要精密検査と判断された方は、さらに詳しく調べる検査が必要です。

反対に精密検査不要の場合は、決められた頻度で定期的に検診を受診しましょう。

住民検診の主な検査方法と費用・所要時間

がんの種類により、次の検査方法が決められています。

種類検査項目
胃がん検診問診に加え、胃部X線検査か胃内視鏡検査のいずれか
子宮頸がん検診問診、視診、子宮頸部の細胞診および内診
肺がん検診問診、胸部X線検査および喀痰細胞診
(喀痰細胞診は50歳以上で過去の喫煙者を含めて
喫煙指数が600以上の方のみ)
乳がん検診問診および乳房X線検査(マンモグラフィ)
大腸がん検診問診及び便潜血検査

※喫煙指数:1日に吸うたばこの本数×喫煙年数

子宮頸がん検診では、問診として月経周期や直近の月経の様子、生理痛の有無や月経血の量、妊娠歴、閉経した年齢などを話します。

診察台で腟鏡を腟内に挿入し、子宮頸部の観察、おりものの状態や炎症の有無を目で確認する検査が視診です。

次にブラシやヘラなどで子宮頸部を優しくこすり、細胞をとります。

あとから異常な細胞の有無を顕微鏡で確認する検査が細胞診です。

市区町村が実施しているがん検診の費用には補助が出ており、無料の自治体と有料の自治体があります。

市区町村ごとに自己負担する金額は異なるため、各自治体の公式サイトや広報誌で確認しましょう。

また、一定の年齢の方を対象に子宮頸がんと乳がん検診が無料になるクーポンが国から配布されています。

各検査の所要時間は通常10~20分です。内視鏡の鎮静を選択した場合や医療機関で検診して待ち時間がある場合、検査が難しい体質だった場合などにはさらに時間がかかるかもしれません。

住民検診を受ける際の注意点

子宮頸がん検診は、生理中の受診を避けましょう

妊娠中でも受診は可能ですが、医師に確認する必要があります。

また、子宮の手術後の方は検診の対象にならない場合があるため、医師に相談してください。

検査や自治体ごとに注意事項を、受診の前に公式サイトを確認しましょう。

▼関連記事:横浜市がん検診の種類や費用についてわかりやすく解説!

【全身のがんリスクがわかる】マイクロCTC検査

ここまで子宮頸がんの基本的な検査について詳しくみていきましたが、ほかに「マイクロCTC検査」というものもあります。

マイクロCTC検査は、子宮頸がんのみでなく全身のがんリスクをまとめてチェックできるという優れた検査方法です。

ここでは、マイクロCTC検査について詳しく解説します。

採血のみで全身のがんリスクを検査可能

マイクロCTC検査は、1回5分の採血のみで全身のがんリスクをチェックできるものです。

日本国内ではあまり知られていませんが、アメリカの研究機関では当然のように活用されています。

検査にかかる時間が短いうえ、絶食にしたり下剤を服用したりなどという事前準備も一切不要であるため、多忙な日々を送る方でも隙間時間で受けやすい検査です。

がんを進行させる間葉系がん細胞を捕捉

マイクロCTC検査は、検査結果の精度も高いことで知られています。

マイクロCTC検査では血中に流れている悪性度の高い間葉系がん細胞そのものを捕捉し、がんのリスク判定をおこなっています。

がん細胞の検出には正確性を示す特異度が94.45%のCSV抗体を使用しているため、高精度ながんのリスク判定が可能です。

陽性判定が出た場合には悪性度の高いがん細胞が身体のどこかにあると判断できるため、発見しづらいがんの早期発見・治療にも役立ちます。

日本全国のクリニックで検査可能

マイクロCTC検査は、北海道から沖縄まで日本全国140院以上のクリニックで受診可能です。

クリニックに足を運び、採血するだけで検査ができるので、お仕事帰りやお買い物ついでに手軽に検査を受けられます。

子宮頸がんのみでなく、全身のがんリスクをチェックしてもらいたい方は、ぜひ自身が足を運びやすい医療機関を探して検査予約をしてみましょう。

マイクロCTC検査をチェック

子宮体がんとは?子宮頸がんとの違い

子宮がんには、子宮頸がん以外に子宮体がんも含まれます。

子宮体がんと子宮頸がんの違いを解説します。

子宮体がんの特徴と症状

子宮体がんは子宮の袋状となった胎児を育てる部分である体部から発生するがんです。

子宮体がんの多くは子宮体部の内側にある子宮内膜から発生し、子宮内膜がんとも呼ばれます。

子宮体がんで多くおこる自覚症状は出血です。

月経ではない期間や閉経後に出血する不正出血には注意が必要で、おりものが褐色になる程度の出血もあります。

排尿時の痛みや排尿のしにくさ、性交時の痛み、下腹部の痛みなどの症状があり、進行するとおなかが張る痛み、腹部膨満感があらわれることもあります。

子宮体がんの原因

子宮内膜は、卵巣から分泌される卵胞ホルモンの作用をうけて月に一度増殖し、月経で剥がれ落ちるサイクルを繰り返しています。

したがって、子宮内膜がんとも呼ばれる子宮体がんの発生には、卵胞ホルモンの影響が大きいです。

卵胞ホルモンの値が高い方では子宮内膜増殖症と呼ばれる前段階を経て子宮体がんが発生します。

卵胞ホルモンの値が高い方は次のような方です。

卵胞ホルモンの値が高い方

  • 出産したことがない
  • 肥満
  • 月経不順(無排卵性月経周期)がある
  • 卵胞ホルモン製剤のみでホルモン療法を受けている

卵胞ホルモンと関連なく、がん関連遺伝子の異常で発生するタイプの子宮体がんもあります。

ほかに、高血圧、糖尿病、血縁に乳がん・大腸がんを患った方がいるのも危険因子です。

子宮体がんを発症しやすい年齢

子宮内膜は月経で剥がれ落ちて更新されるため、月経がある年代の患者は少なく、閉経後の50~60歳代に多くなる特徴があります。

子宮頸がんとは発症しやすい年齢が異なり、頸がんより高い年齢です。

子宮体がんの検査方法

子宮体がんの検査は、子宮の内部に細い棒状の器具を挿入し、細胞をとり顕微鏡で検査する子宮内膜細胞診が一般的です。

よりくわしい検査が必要と判断された場合、さじ状の器具を使い組織を採取して顕微鏡で診断する検査もあります。

ほかに、さらに大きく内膜をとるために全身麻酔で検査し、超音波で子宮内膜の厚みを見たりして診断します。

癌の可能性が高いと判断された場合には病変の広がりや大きさを確認するために画像検査をおこなう場合もあります。

子宮体がんの5年相対生存率

子宮体がんの5年相対生存率は81.3%です。

進行度でも異なりますが、離れた臓器に転移がなければ比較的予後のよいがんです。

まとめ

子宮頸がん検診の重要性と、実際の受け方や子宮体がんとの違いを解説しました。

20歳代から子宮頸がん検診を受診する有効性を理解し、ぜひ子宮頸がん検診の受診を検討してください。

<参考文献>
子宮頸がん|公益社団法人 日本産科婦人科学会 (jsog.or.jp)
子宮頸がんの症状・進行 【医師監修】| MSD製薬
子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために|公益社団法人 日本産科婦人科学会 (jsog.or.jp)
子宮頸がん検診について|国立がん研究センター がん情報サービス 
子宮頸がんの原因~HPVや、子宮頸がんになりやすい人について|中外製薬
子宮頸がん|一般財団法人 国際医学情報センター(IMIC)
子宮頸部:[国立がん研究センター がん統計]
5年相対生存率:[国立がん研究センター がん情報サービス]
子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために|公益社団法人 日本産科婦人科学会
子宮頸部:[国立がん研究センター がん統計]
がん検診ってどうやって受けるの?知っておきたいがん検診 |日本医師会
子宮体がん(子宮内膜がん):[国立がん研究センター がん情報サービス]
子宮体がん|公益社団法人 日本産科婦人科学会子宮体がん(子宮内膜がん) 検査:[国立がん研究センター がん情報サービス]
子宮体部:[国立がん研究センター がん統計]

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