マイクロCTC検査とMRI検査の違い|がん検査の特徴や注意点もわかりやすく解説

がん検査を検討する際に「痛みが伴うのは避けたい」「検査のために健康を害したくない」と考える方もいるでしょう。

X線や薬剤投与を必要とする検査手法も多いため、副作用のリスクはなるべく避けたいものです。

がん検査の方法を知ったうえで、体に負担をかけない検査を選べば、安心してがんリスクを把握できます。

本記事では、医療被ばくがないマイクロCTC検査とCT検査をピックアップし、特徴や注意点を詳しく紹介します。

記事後半では各検査の注意点もあわせて解説しているため、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

1回5分で全身のがんリスクがわかる!※1

採血でがん細胞を捕捉「マイクロCTC検査」

  • 1cm未満の早期がん細胞も捕捉可能
  • がん細胞を直接捕捉・個数まで提示
  • 特異度94.45%の検査精度※2
事前準備 不要
医療被ばく なし
検査費用 198,000円
検査時間 1回5分
※料金はすべて税込価格です ※1.血液がんを除く ※2.陰性時にがんに罹患していない正確性

マイクロCTC検査とMRI検査の違い

がん検査の主な違いを比較表にまとめました。

MRI検査マイクロCTC検査
がん細胞の検出方法磁力と電波による画像診断採血(1検査4ccほど)
検査時間15〜60分5分
がん細胞を捕捉できる大きさ約1cm〜約1mm〜
医療被ばくなしなし
事前準備検査前4時間の絶食
(造影剤を使用する場合)
なし

大きな違いは、がん細胞の検出方法になります。

磁場の影響を避けたい方は、採血のみで完了するマイクロCTC検査がおすすめです。造影剤を注射する必要がないため、負担を軽減できる魅力もあります。ヨードなど造影剤アレルギーの方でも安心して受検できます。

両方の検査を十分吟味したい方は、次項の特徴をぜひ参考にしてみてください。

マイクロCTC検査をチェック

MRI検査の特徴

まずはMRI検査の特徴を3つ紹介します。

  • 画像の濃淡が鮮明
  • 検査時間が15〜60分と長い
  • 狭い機械の中に入るので閉所が苦手な方は検査が受けられない

自身に合ったがん検査を選ぶためにも、それぞれの内容を確認していきましょう。

画像の濃淡が鮮明

MRI検査は磁力を利用して水分の共鳴現象を利用した画像検査です。

成人体重の約60~70%は水分と言われており、体内に多く含まれる水素原子が作用して濃淡が鮮明な画像データを映し出します。

目的に応じて造影剤を使用するケースもありますが、基本的には造影剤を使用しない状態で血管走行まで確認可能ですが、悪性腫瘍の摘出には造影剤の使用が必須です。

骨の影響も受けにくいため、CT検査が苦手な骨下の病変検出も期待できます。

検査時間が15〜60分と長い

MRI検査は多量の水素原子を読み取る性質上、検査時間が長めです。画像精度を高めるために複数の撮影方法を用いることも影響しています。

検査に要する15〜60分間は、MRI検査機の中で姿勢維持が必要です。狭い機械の中に入りますので、閉所が苦手な方は検査が受けられません

動作が検査結果に支障をきたす可能性もあるため、状況に応じて固定バンドを使用する場合もあります。

狭い機械の中に入るので閉所が苦手な方は検査が受けられない

MRI検査では狭い期間の中に入る必要があり、また磁石と電波を用いるため、検査機の中に強力な磁場が発生します。

※ペースメーカー等、体内に金属が入っている方はお受けできません。

検査時間も長いため、がん検査を検討している方は副作用のリスクを把握しましょう。

磁場の影響による副作用リスク

  • めまい
  • 頭痛
  • 吐き気

なおX線や放射性物質を含んだ薬剤投与はないため、医療被ばくの心配はありません。

マイクロCTC検査の特徴

マイクロCTC検査の主な特徴は、次の3つです。

  • がんリスクを細胞レベルで捕捉
  • 検査時間が1回5分と短い
  • 身体的負担が非常に少ない

自身に合った検査手法を選ぶためにも、それぞれの内容を確認していきましょう。

がんリスクを細胞レベルで捕捉

マイクロCTC検査は、血中に漏れたがん細胞(CTC)を直接捕捉する検査です。

マイクロCTC検査でわかる項目

  • 悪性度の高い間葉系がん細胞の存在
  • がん細胞の個数

上記2点が明確にわかり、検査結果に納得できることが大きな特徴です。

検査精度も高く、がんに罹患していない方が検査陰性となる正確性を示す特異度は94.45%を誇ります。

早期のがん細胞も捕捉できるため、先手を打った治療プランの選択が可能です。

検査時間が1回5分と短い

マイクロCTC検査は採血のみで完結するため、検査時間が非常に短いです。1回5分程度のスケジュール調整をすれば、血液がんを除く全身がん検査がおこなえます。

一方、従来の検査手法で全身スクリーニングする場合は、1日以上を要するケースが大半です。

がん検査で手軽さを重視される方は、マイクロCTC検査をぜひ検討してみてください。

身体的負担が非常に少ない

マイクロCTC検査は採血でがん細胞を捕捉するため、医療被ばくがありません。検査に必要な血液は、わずか4cc(小さじ1杯程度)です。

採血時に注射針を刺す痛みはありますが、身体的負担は非常に少ないでしょう。

薬剤投与や絶食などの事前準備もないため、がん検査に伴う心理的プレッシャーを避けられる点もポイントです。

マイクロCTC検査をチェック

▼関連記事:マイクロCTC検査を受けるメリット・デメリットとは?がん検査を選ぶポイントも徹底解説!

マイクロCTC検査とMRI検査を4つのポイントで比較

検査手法にお悩みの方は、次の4点を比較してみましょう。

  1. がんを早期発見できるか
  2. がん検査の所要時間
  3. がん検査の事前準備
  4. 検査結果の納得度

がん検査を受ける際は、それぞれの内容をぜひ参考にしてみてください。

1.がんを早期発見できるか

がんはステージⅠから急激に成長速度を速めます。進行具合に応じて生存率は著しく低下するため、捕捉感度の高い検査手法で早期発見につなげましょう。

マイクロCTC検査がん細胞が成長を始める、約1mm以上の大きさから捕捉可能です。
MRI検査がん細胞が5〜20年成長した、約1cmの大きさから捕捉可能です。

2.がん検査の所要時間

時間が確保できないために、がん検査を受けられない方は多いです。内閣府が実施した世論調査によると、「受ける時間がない」という理由は全体の約3割を占めています。

定期的ながん検査を受けるためにも、それぞれの所要時間をチェックしてみましょう。

マイクロCTC検査:検査に必要な時間は、1回5分程度です。

MRI検査:撮影のために15〜60分の時間が必要です。

3.がん検査の事前準備

事前準備が必要な場合は、クリニックでの拘束時間に加えてスケジュール調整が必要な場合もあります。

とくに画像検査の場合は造影剤を飲むケースが多く、検査を受ける前に数時間の絶食が求められます。

各検査の事前準備についても確認していきましょう。

マイクロCTC検査マイクロCTC検査は、事前準備が不要です。前述した検査の所要時間を確保できれば、手軽にがん検査がおこなえます。
MRI検査造影MRI検査を受ける場合は、基本的に4時間前から絶食が必要になります。水やお茶などの飲料は可とされるケースもあります。

検査する時間帯やクリニックによって対応は異なるため、担当医の指示に従い検査を受けましょう。

4.検査結果の納得度

治療後の方針を決める際は、できる限り不安材料をなくしたいものです。

経過観察するのか、切除手術に踏み切るべきかの最終判断は、基本的に患者へ委ねられます。

人生を左右すると言っても過言ではない選択になるため、検査結果から得られる納得度をそれぞれ確認していきましょう。

マイクロCTC検査

  • 特異度94.45%の検査精度
  • 悪性度の高いがん細胞のみ直接捕捉

上記2点から、マイクロCTC検査の納得度は高いと言えます。陰性の場合は、がんに罹患していたり、悪性がん細胞が血管に流れていたりする可能性が低いです。

陽性の場合は、悪性がん細胞の存在が把握できます。

生検(組織を採取する確定診断)を回避しながら、先手を打った治療プランの選択もできるでしょう。

MRI検査

  • がんリスクを大きさで検出
  • 悪性度は把握できない

MRI検査は画像データから、がんの大きさを検出します。検査時点でステージが進行している可能性は拭えず、わかるのはがんの疑いです。

全身の精密検査ができる一方で、確定診断に代わる検査精度を持ちあわせていない点には留意しましょう。

マイクロCTC検査をチェック

マイクロCTC検査とMRI検査の注意点

最後に各検査の注意点を紹介します。

がんリスクと正しく向き合うためにも、それぞれの内容をぜひ参考にしてみてください。

マイクロCTC検査で捕捉できない病変

  • 白血病
  • 悪性リンパ腫

マイクロCTC検査は、血液がん以外を捕捉する全身がん検査です。上記のような病変は検査できないため注意しましょう。

MRI検査を受けられない可能性が高い方

  • 体内にペースメーカーがある方
  • 人工関節や人工弁などの金属類が埋め込まれている方
  • アートメイクや刺青を入れている方

MRI検査の強力な磁力は、金属の引き付けを起こします。上記に当てはまる方は検査を受けられない可能性が高いため注意しましょう。

またMRI検査機は狭く、検査中は同じ姿勢を強いられます。

閉所恐怖症の方は体調不良やパニックを起こす可能性があるため、あわせて注意が必要です。

マイクロCTC検査をチェック

まとめ

マイクロCTC検査とMRI検査の違いを紹介しました。

苦痛が少ない検査手法を選びたい場合は、採血のみで全身をスクリーニングできるマイクロCTC検査がおすすめです。

医療被ばくを避けられるうえ、薬剤投与による副作用のリスクもありません。特異度は94.45%と非常に高く、検査結果に納得できる点も魅力です。

1回5分で手軽に全身がん検査がおこなえるため、がんリスクに正しく向き合いたい方はぜひ参考にしてみてください。

<参考文献>
みつわ総合病院
makuake 「マイクロCTC検査はこんな方におすすめ」
内閣府 世論調査「がん検診を受けない理由」
御池クリニック
神田クリニック

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