がん免疫療法とは?免疫の攻撃力を回復させる治療法の効果・副作用について解説

がんは、日本人の死因の1位であり、2022年では385,787人の方が亡くなっています。1

そのため、近年ではがんに対する革新的な治療法として、免疫療法が注目されています。

しかし、免疫療法を知らない方や、免疫療法は知っているけれど有効性・安全性を心配する方もいるでしょう。

本記事では、がんの免疫療法の概要やメカニズムをはじめ、治療効果、副作用などを詳しく解説します。免疫療法に関する知識を深めてがん治療の選択肢を広げましょう。

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がん免疫療法とは?

免疫療法とは、体内に備わっている免疫の力を利用してがんを攻撃する治療法です。

手術療法・放射線治療・薬物療法に次ぐ「第4のがん治療法」として、注目されています

免疫療法は、正常な細胞にダメージを与えずがん細胞のみを攻撃するため、従来の治療法より体の負担が少ないことが特徴です。

はじめに、がん免疫療法の概要・メカニズムを詳しく解説します。

免疫の役割

免疫とは、健康の維持に欠かせないシステムです。体内に侵入した細菌・ウイルスや、遺伝子のコピーミスで発生した異常な細胞などを攻撃・排除する働きがあります。

免疫には下記の2種類があり、役割がそれぞれ異なります。

  • 自然免疫
  • 獲得免疫

自然免疫とは、人間はもちろん、あらゆる動物が生まれつき持っている体の防御システムです。

細菌・ウイルス・老廃物・変異した異常細胞などに素早く反応し、最初に攻撃を仕掛ける役割を担っています。

一方、獲得免疫は、自然免疫で防御できなかった異物や、認識できなかった異常細胞に対する第2の防御システムです。

一度侵入した異物を記憶したり、異物に対する抗体を量産したり、自然免疫をサポートする役割を担っています。

自然免疫と獲得免疫は、互いに作用しあい体を病気から守ります。

免疫を利用してがん細胞を攻撃

免疫の機能を担う免疫細胞には、がん細胞を攻撃する特徴があります。

がん細胞と戦う主な免疫細胞は、下記のとおりです。

  • T細胞
  • マクロファージ
  • NK細胞(ナチュラルキラー細胞)
  • 樹状細胞

T細胞には、がん細胞を殺傷するキラーT細胞や、がん細胞からの攻撃を回避する制御性T細胞、免疫細胞の働きをコントロールするヘルパーT細胞があります。

マクロファージとは、がん細胞を貪食・処理し、情報をT細胞に伝達する白血球の一つです。

NK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、体内を常にパトロールしており、がん細胞を見つけ次第、単独で攻撃します。

また、サイトコカインと呼ばれる物質を分泌してT細胞やマクロファージを活性化させる働きもあります。

樹状細胞は、最初にがん細胞を認識し、特徴を覚えてほかの免疫細胞に攻撃させる司令塔のような存在です。

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効果が認められたがん免疫療法

現代には、さまざまな免疫療法がありますが、臨床研究で効果が明らかにされているものは、下記の2種類です。

  • 免疫チェックポイント阻害薬
  • その他の免疫療法

また、これらの有効性が証明された免疫療法でも、国が承認している治療法・薬剤は限られています。

次章で詳しく解説します。

免疫チェックポイント阻害薬

免疫チェックポイント阻害薬とは、免疫の力を回復させてがん細胞を攻撃する免疫療法です。

本来、免疫には正常な細胞を傷つけないよう、T細胞を抑制するブレーキ機能が備わっています。しかし、がん細胞はT細胞と結合し、ブレーキ機能を悪用して攻撃を防ぎます。

免疫チェックポイント阻害薬は、T細胞とがん細胞の結合を阻止したり、ブレーキ機能を解除したりと、がん細胞への攻撃力を回復させる抗体薬です。

現在、治療効果が認められている免疫チェックポイント阻害薬は、下記のとおりです。

作用機序薬の種類
PD-1阻害薬ニボルマブ、ペムブロリズマブ
CTLA-4阻害薬イピリムマブ
PD-L1阻害薬デュルバルマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ

がんの種類・病期により、使用可能な薬剤は異なります。

その他の治療法

有効性が確かな治療法として、エフェクターT細胞療法があります。

免疫チェックポイント阻害薬ががん細胞に抑制された免疫の力を回復させるのに対し、エフェクターT細胞療法は、免疫のがん細胞への攻撃力を強める免疫療法です。

エフェクターT細胞療法では、がん細胞を認識して攻撃するT細胞を体外に取り出し、CAR(キメラ抗原受容体)遺伝子を組み入れて培養し、エフェクターT細胞に改変させます。

がん細胞への攻撃力が強化されたエフェクターT細胞を体内に戻すことで、一部の血液がん・リンパ腫の根治が望めます。

現在、効果が証明されているエフェクターT細胞療法は「CAR-T(カーティー)療法」のみで、国が承認している薬剤は下記のとおりです。

標的薬剤
BCMA(多発性骨髄腫)イデカブタゲン ビクルユーセル
シルタカブタゲン オートルユーセル
CD19
(B細胞性リンパ腫・びまん性大細胞型・濾胞性リンパ腫)
チサゲンレクルユーセル
アキシカブタゲン シロルユーセル
リソカブタゲン マラルユーセル

エフェクターT細胞療法で治療が可能な医療施設は限られています。

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免疫チェックポイント阻害薬の副作用

免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞に抑制されていた免疫細胞を活性化・持続させる作用があり、がんの治療に有効な免疫療法です。

しかし、免疫細胞が過剰に働くことで「免疫関連有害事象(irAE)」と呼ばれる副作用が起こる可能性があります

次章では、主な副作用と副作用への対処法を解説します。

主な副作用

免疫チェックポイント阻害薬による副作用(免疫関連有害事象(irAE))と、主な症状は下記のとおりです。

有害事象の種類主な症状
皮膚障害皮膚の赤み・かゆみ・水ぶくれ、唇のただれ、充血・目やになど
肝機能障害・肝炎全身の倦怠感、食欲不振など
腎機能障害全身の倦怠感、乏尿(尿量が少ない)など
血液障害全身の倦怠感、貧血、鼻血、息切れなど
呼吸器疾患咳・発熱、呼吸困難など
消化器疾患下痢、血便、吐き気・嘔吐など
膵炎発熱、腹痛など
筋肉疾患筋肉痛、運動麻痺、呼吸困難など
神経障害手足のしびれ、運動麻痺など
脳炎・髄膜炎発熱・頭痛、意識朦朧など
1型糖尿病全身の倦怠感、頻尿・多尿、喉の異常な渇きなど
甲状腺機能障害全身の倦怠感、食欲不振、吐き気、動悸、浮腫みなど

免疫チェックポイント阻害薬の治療中、または治療後に症状が気になる事象・症状が現れた際は、医師・薬剤師に相談しましょう。

副作用への対処法

免疫チェックポイント阻害薬には、全身のあらゆる臓器に副作用が生じる可能性があり、また、生命を脅かす重症な副作用も存在しています。

しかし、副作用は投与後すぐに生じたり、治療後1年以上経ってから現れたり、発現時期の予測が難しいといわれています

そのため、初期症状を見逃さないことが大切です。

起こりうる免疫関連の副作用を知り、該当する体の異変がある場合は医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。

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効果が証明されていないがん免疫療法

効果が証明されていないがん免疫療法には、保険が適用されない自由診療による治療法と、研究段階の医療行為としておこなう治療法があります。

現時点では、有効性を示すエビデンスがなく、安全性も確かなものではありません。そのため、未承認の免疫療法を受ける際は慎重な確認が必要です。

次章で詳しく解説します。

保険適用されない治療法

公的な保険は、臨床試験のエビデンス、厳格な審査、国への届け出をおこない、治験を経て承認された治療法・薬剤に限り適用されます。

現在、保険が適用される免疫療法は、免疫チェックポイント阻害薬の一部と、エフェクターT細胞療法のCAR-T(カーティー)療法のみです。

そのほかは、保険が適用されないため自由診療となります。

自由診療の免疫療法は、一部のクリニックや病院でおこなわれていますが、医療として確立されたものではないため、有効性・安全性のリスクがあります。

また、治療費はすべて自己負担となるため高額になるケースも少なくありません。

自由診療で免疫療法を受ける場合は、とくに慎重さが必要です。

研究段階の免疫療法

公的制度に基づく臨床試験・治験などを実施している医療機関は、有効性・安全性を確認するために「医療としての研究段階の免疫療法」を実施しています。

現時点では国の承認を得ていないことから、公的保険は適用されません

費用の一部を製薬会社が負担するケースもありますが、基本的に自由診療の扱いになり自己負担です。

研究段階の免疫療法に参加する際は、がん治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとでおこない、緊急時に対応できる体制を整えている医療機関を選びましょう。

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がんの早期発見にマイクロCTC検査がおすすめ

マイクロCTC検査とは、血中に漏れ出したがん細胞そのものを捉えて全身のがんリスクを判定する血液検査です。

悪性度の高いがん細胞のみを特異度94.45%で検出するため、従来の検査では発見が難しい1cm未満のがんの早期発見に役立ちます。※2

また、1回5分の採血のみで検査が終わることも、マイクロCTC検査の魅力の一つです。

ここからは、マイクロCTC検査の概要を詳しく紹介します。

早期発見が重要な理由

がんの早期発見の最大のメリットは、次のとおりです。

  • 治癒率が高くなる
  • 再発のリスクを減らせる

一方、がんが進行すると治療が困難になるため生存率が著しく低下します。下記は、ステージ別の全がんの生存率です。

ステージ1ステージ2ステージ3ステージ4
5年生存率96.2%83.2%52.4%20.0%
10年生存率86.3%69.6%39.2%12.2%
(参考:公益財団法人 がん研究振興財団|がん統計’15

がんをステージ1で発見した場合、約9割は治るといわれています。しかし、進行がんのステージ4の生存率は12.2~20.0%と非常に低いです。

また、大腸がんを例にした再発率では、ステージ1の約6%に対してステージ3は約30%と、約5倍です。3

がんを根治して再発リスクを減らすためには、がんの早期発見が非常に重要といえます

しかし、がんの早期は自覚症状が現れにくく、健康診断や検診などで見落とされるケースも少なくありません。

マイクロCTC検査を定期的に受診すれば、血中のがん細胞そのものを捉えるため、自覚症状がない小さながんの早期発見につながります。

早期発見で治療の選択肢が広がる

がんを早期発見した場合、治療の選択肢を広げることが可能です。

  • 身体的・精神的・経済的な負担が少ない治療
  • 臓器・機能を温存する治療
  • 生活の質(QOL)の維持・向上を目指した治療

がんの大きさが1~2cm程度で原発部位に留まっている状態であれば、腹腔鏡手術やロボット手術などによる低侵襲手術が可能です。

大半は、3~4日の入院と1週間程度の自宅安静で復帰できるため、仕事を続けながら治療したり、早い段階で体力が回復したり、これまでと変わらない生活が送れるでしょう。

また、妊よう性が失われない治療や、術後の生活の質(QOL)を保つ治療なども検討できます。

一方、がんが進行して全身に転移すると、根治を目指す治療が困難になり、がん細胞の増殖を抑制する治療や、症状の緩和を目指した治療が中心となります。

料金・クリニック概要

マイクロCTC検査の料金は、1回198,000円(税込)です。※4

全国の提携クリニックで検査が受けられるため、遠方の医療機関を受診する必要はありません

また、予約から検査結果の確認までWebで完結できることも、マイクロCTC検査の魅力です。

公式サイトからお住まいの地域や勤務先などの近隣クリニックを選択し、都合のよい受診日を選択しましょう。

検査の所要時間は1回5分のみで、受付や精算を含めても30分程度と非常に手軽かつスピーディなため、仕事や家事で忙しい方にもおすすめです。

万が一、がん細胞が検出されたときは、マイクロCTC検査センター長、および代々木ウィルクリニックの太田医師による無料相談が受けられます。

無料相談では、検査結果の詳細をはじめ、受けるべき検査、医療機関や専門医の紹介などに対応しています。

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まとめ

本記事では、がんの免疫療法の概要から、有効性が認められた免疫療法と副作用、現時点で効果が証明されていない免疫療法の種類などを解説しました。

免疫療法とは、自身が持つ免疫の力を強化させてがん細胞を攻撃する、新しいがんの治療法です。

従来の治療法と異なり、正常な細胞にダメージを与える可能性が低いため、体への負担が少ない治療法といえます

しかし、治療効果が認められた保険適用の免疫療法のほか、有効性・安全性の保障がない自由診療の免疫療法、研究段階の免疫療法などがあり、治療を受ける際は慎重に確認しましょう。

手軽かつ短時間で全身のがんリスクを調べたい方には、マイクロCTC検査がおすすめです。

マイクロCTC検査は、血中に漏れ出したがん細胞そのものをキャッチするため、自覚症状が現れにくい小さながんの早期発見につながります。

定期的にマイクロCTC検査を活用し、がんの早期発見・早期治療を目指しましょう。

〈参考サイト〉
※1:厚生労働省|令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況
※2、※4:マイクロCTC検査 | 血中のがん細胞を捕捉するがんリスク検査
※3:国立がん研究センター|大腸がん(結腸がん・直腸がん) 治療

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